JFL→J3→J2→J1で主将マーク…「お前大丈夫か?」 見出した腕章の意味「勝手に思いながら」

宮本英治がキャプテンマークを巻いた
アルビレックス新潟は6月15日、J1リーグ第20節で横浜F・マリノスと対戦し、1-0で勝利した。この試合ではDF堀米悠斗がベンチスタートだったこともあり、副主将のMF宮本英治がキャプテンマークを巻き、チームの先頭に立った。
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試合は新潟がスタイルを貫くパスワークで前半から主導権を握る展開に。そのなかで後半28分、DF稲村隼翔のサイドチェンジからMFダニーロ・ゴメスが圧巻のコントロールショットを決めて新潟が先制。その1点を守り切って今季J1の「裏天王山」を制した。
ボランチでスタメン出場した宮本は試合序盤からゴール前に顔を出して際どいシュートを放つなど攻撃面でも積極的な姿勢を見せた。守備面で見ても、タックル成功数、地上戦でのデュエル勝率は100%。攻守で抜群の存在感だった。
19位と20位の直接対決だったこともあり、チーム全体として順位を意識せざるを得ない一戦だっただけに、「最後は気持ち」とチーム全員で共通した勝利への強い気持ちがあったという。
「本当に勝たないといけない試合だったので。天皇杯で120分、結構難しい試合やったんですけど、そういうこと(疲労のこと)を言ってられない。みんなで気持ち出してやろうって。最後は気持ちだと」
宮本に求められたのは、守備から攻撃につなげる潤滑油になること。「相手のFWの脇で駆け引きしながらボールを引き出して、リズムを作るとか。相手のサイドから侵入していく起点になるというところは、ピッチの中で意識しながらプレーをしていた。距離感というところはいつも通り気にしながらやっていました」と担った役割を言語化し、MF星雄次との関係性を話した。
そして、2月22日のリーグ第2節清水エスパルス戦(0-2)以来、約4か月ぶりに巻いたキャプテンマークについて聞くと、チームメートには「大丈夫かよ?」と心配の声をかけられたと笑いながら話す。それでも、自らの振る舞いに意味を見出した様子だった。
「でも本当に…キャプテンマークを僕が巻くってことで、みんなから『ちょっと大丈夫かよ?』『お前大丈夫?』みたいな。でも、僕のキャラじゃないですけど、みんなが緊迫した中でちょっとこう、リラックスできる瞬間があったりとか。でも、ピッチに入って自分がセットプレーのタイミングだったり、切替わるタイミングでみんなに締めるような声を出したり。そういう振る舞いで空気がちょっと締まるだけでも、自分がそうやって(キャプテンマーク)を巻いてる意味じゃないですけど。そういう役割があるのかなと勝手に思いながら。やれるところはやっていきたいなと思って、声は出してました」
国士舘大学を経てJFLからスタートしたキャリアのなかで、J1でキャプテンマークを巻く選手にまで成長した。自分なりのキャプテン像を少しづつ見出しながら、一歩先へ進もうとする姿勢でチームを上に押し上げていく。
(FOOTBALL ZONE編集部・上原拓真 / Takuma Uehara)




















