初出場3人で分かれた“明暗” 24歳に最高評価…森保Jの出場全16選手「パフォーマンス査定」

オーストラリア戦に出場した選手を5段階査定【写真:Getty Images】
オーストラリア戦に出場した選手を5段階査定【写真:Getty Images】

豪州戦の出場メンバー16選手を5段階査定、鈴木唯人と平河悠がアピール成功

 日本代表は6月5日、北中米ワールドカップ(W杯)アジア最終予選でオーストラリア代表と対戦し、0-1で敗れた。5-4-1の形で引いてきた相手をまたしても崩せず、後半45分に失点。フレッシュな顔ぶれとなった出場16選手を5段階評価(最高が5つ星★★★★★)で査定する。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部・工藤慶大)

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   ◇   ◇   ◇

<GK>
■谷晃生(FC町田ゼルビア)=★★☆☆☆
 2024年6月11日のシリア戦(広島)以来、約1年ぶりの出場。失点シーンはノーチャンスだったが、パスミスからピンチを招くなど不安定だった。7月のE-1選手権では、新たな選手との競争になるかもしれない。

<DF>
■関根大輝(スタッド・ランス)=★★★☆☆
 5月30日に行われた昇降格プレーオフで敗れ、2部降格を経験。そこから約1週間で代表初出場のチャンスが巡ってきた。守備面では安定。相手がブロックを敷くなか縦に行く意識は見えたが、違いは作れなかった。

■渡辺 剛(KAAヘント)=★★★☆☆(→後半25分OUT)
 2024年1月のアジアカップ以来、約1年5か月ぶりの出場。3バックの中央を務めたが、特にハイボール処理での能力の高さを示した。90分通して見たかったが、後半25分にピッチに座り込み負傷交代となってしまった。

■町田浩樹(ユニオンSG)=★★★☆☆(→ハーフタイムOUT)
 相手が苦し紛れに放り込んでくるアバウトなロングボールを難なく跳ね返した。ロングフィードの狙いは感じたが、やや精度を欠いた。下腹部の打撲で前半のみで交代。取材対応せず検査のため病院へ向かった。

■瀬古歩夢(グラスホッパー)=★★☆☆☆(→ハーフタイムIN)
 3バックの左に回ると、攻撃を活性化させようと何度もオーバーラップを試みた。ところが、肝心の守備で痛恨のミス。内側に切り返され、失点につながった。DF陣に負傷が相次ぎ、次のチャンスで取り返したい。

■高井幸大(川崎フロンターレ)=★★★☆☆(→後半25分IN)
 出場予定ではなかったと思われるが、緊急出場でも3バックの中央を難なくこなしていた。失点シーンに絡んでしまったが、対応自体に問題は無し。前回のサウジアラビア戦に続き、ポテンシャルの高さは示した。

<MF>
■佐野海舟(マインツ)=★★★☆☆(→後半19分OUT)
 2024年1月のアジアカップ以来、約1年5か月ぶりの出場。今回の招集メンバーのなかでもっとも注目を集めたが、予測能力の高さでセカンドボールを回収した。しかし、攻撃面ではあまり見せ場を作れなかった。

■藤田譲瑠チマ(シント=トロイデン)=★★★☆☆
 前半はあまりボールに絡めず、消えていた時間帯もあった。徐々に積極的にボールを受けるようになり、特に鈴木唯人とは良い関係性も見えた。裏を狙ったり、ボックス内に侵入したりという引き出しも欲しかった。

■鈴木唯人(フライブルク)=★★★★☆
 フレッシュなメンバーのなかでは、アピールに成功した1人。前半28分にはドリブルで持ち運んで自らシュートも、枠を捉えることはできなかった。CKのキッカーとしても様々な球種を試すなど、可能性を感じた。

■平河 悠(ブリストル・シティ)=★★★★☆
 森保一監督にも、強く印象に残る活躍だったに違いない。前半37分にペナルティエリア手前からミドルシュート。わずかに外れたがゴールに迫った。失点シーンに絡んだが、攻撃面でそれを上回るアピールだった。

■鎌田大地(クリスタル・パレス)=★★★★☆
 堂々とキャプテンを務め、人間的にも大きく成長。ブロックを敷く相手に対し、個人技での打開を試みた。シャドーからボランチに回り、どちらもハイレベル。失点につながったロストだけが、もったいなかった。

■俵積田晃太(FC東京)=★★☆☆☆(→後半19分OUT)
 意外性のある抜擢だったが、期待に応えることはできなかった。縦への意識は強かったが、カットインはなく相手にとって守りやすい状況。連携面でも課題は残ったが、初招集初出場のため経験を糧にしてほしい。

■久保建英(レアル・ソシエダ)=★★★★☆(→後半19分IN)
 6月4日に24歳の誕生日を迎え、初めての背番号10。もどかしい展開をベンチで見ていたからか、格の違いを示すように生き生きと躍動した。後半35分の右足シュートは枠のわずかに外。入っていれば満点だった。

■中村敬斗(スタッド・ランス)=★★★★☆(→後半19分IN)
 左ウイングに入ると、キレキレのドリブルでチャンスを演出。久保建英とともに常連組の実力を証明した。鈴木唯人とは距離感があまり合わず。三笘薫の控えになりがちだが、左シャドーでも見てみたいと思える。

<FW>

■大橋祐紀(ブラックバーン)=★★★☆☆(→後半25分OUT)
 相手が5バックのハイラインという状況で、持ち味を発揮できる環境ではなかった。イングランド2部で鍛えた体幹を生かしたボールキープなどは見せたが、ワントップとして目に見える結果が欲しく物足りなかった。

■町野修斗(ホルシュタイン・キール)=★★★☆☆(→後半25分IN)
 ボールを引き出せずプレー機会が少なかったため、可もなく不可もなくといった印象。ストライカーとしては、先発出場で見て判断したいところ。タイプ的には、ワントップよりもツートップのほうが生きるだろうか。

(FOOTBALL ZONE編集部・工藤慶大 / Keita Kudo)

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