弟と同時選出「ここからが大事」 佐野海舟が再出発「このチームのために」 謝罪会見の一問一答全文・Part2

欧州組の自主トレに参加後、取材に初対応
ドイツ1部マインツに所属する日本代表MF佐野海舟が5月28日、昨年7月に不同意性交の容疑で逮捕され、不起訴となった件について謝罪会見を千葉県内で開いた。黒のスーツ、紺のネクタイ姿で現れ、約3秒頭を下げた。釈放後は国内で初の取材対応。終始硬い表情だった佐野は「申し訳ございませんでした」と話した。会見の一問一答は以下の通り。
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――最初は精神的にも苦しかった時期もあったと思うが、感情の変化はあったか。
「感情の変化は特にないです。本当に最初から思っていることが今も思っていることですし、その気持ちで日々サッカーしていたので、感情の変化というものは特にはないですけど、ただ本当にその気持ちを必ず忘れてはいけないという風には思っています」
――反省の思いからサッカーをやっていくしかないという思いもあったように感じる。
「それもありますけど、本当にサッカーができているのは自分だけではないですし、本当にたくさんの方が関わってくださって、自分が今この場所に立っていると思うので、自分のためというかは本当に関わってくださった皆さんのためにも、自分はサッカーを頑張らないといけないなと思っています」
――一番どういった部分を反省しているのか。
「申し訳ないんですけど、自分の口からそれを回答することはできないんですけども、でも自分の行動に反省を持ってます」
――プロとしての姿勢で甘さがあったと感じたことは。
「もちろん認識の甘さはありましたし、行動の部分で甘さというのはありましたし、そこをどう直していくかということも今は考えてやっています」
――実際にここに来て、森保監督やコーチ陣から何か声をかけられたりは。
「はい、もちろん話しましたし、本当に覚悟を持っているということも伝えましたし、やっぱり自分のせいで周りの方に迷惑をかけて、周りの方にも矢印が向いてしまうこともあるとは思いますが、でも自分ができることを考え続けて、自分はひたすら自分に矢印を向けてやり続けたいなと思っています」
――事件は鹿島からマインツに移籍する時期だった。サッカーを辞めるという考えもあったのか。
「もちろんサッカーを辞める考えはありましたし、自分が一番大事な時期にそういう甘さというのがあったと思います。でも本当にサッカーをやるチャンスがもらえた以上は、自分もそこでしっかりやっていかないといけないなと思います」
――拘留期間で考えていたことは。
「本当に自分を見つめ続けて、本当に考えて考えて見つめ続けていました」
――スポーツは公共性の高いもので認識を学んだり話を聞いたりしたか。
「もちろんそういうことをやりましたし、今後もやっていかないといけないなと思っています。自分がどういう立場でどういう人間なのかというのを自分だけじゃなくて、客観的にしっかり見つめ直さないといけないと思っています。そういうことは考えて日々やっていますし、サッカー以外でも自分はそういうところをしっかり考え続けないといけないなと思ってます」
――生活の中で行動や習慣が変わったことは。
「言えることではないんですけど、本当に常に自分を見つめ続けながら、当たり前のことを日々忘れてはいけないなと思いますし、今までの自分は忘れていないと思っていても、そういうところが欠けていたと思うので、そこは本当に忘れ続けないようにやっていきたい」
――覚悟を持って活動に臨むと思うが、プレー面でどのような役割を果たしたいか。
「自分の武器というものを出さなきゃいけないなと思っていますし、自分がここで何もまだ残していないので、自分の武器をどんどん出していきながら、自分の存在というのを高めていけたらいいなと思っています」
――今の代表ボランチ、遠藤航、守田英正、田中碧らとどのような違いを出していきたいか。
「違いというのは、本当に日々自分も課題を見つめながらやっていますし、それが今は出せなくてもそれを出せるようにやっていきたいなと思いますし、ここでそれを言っても出せなかったら意味がないと思うので、そこはプレーで出したいなと思います」
――弟の航大も選出された。
「本当に単純に嬉しいですし、でも自分が選ばれることによって多少やっぱり弟という存在で矢印が向けられることもあると思いますけど、本当に兄弟というよりか、弟の実力で選ばれたというふうに思っていますし、やっぱり二人でも話したんですけど、ここからが本当に大事だねという話をしました」
――先ほど、一時は引退も頭に浮かんだ、と。続けていくと考えたきっかけは?
「きっかけが決断というよりかは、マインツでサッカーができるという風になった以上、自分はやらないといけないと思いますし、今は本当にそれに感謝してやってます」
――ピッチ外の社会貢献活動はどのようなことを。
「自チームで選手たちと一緒にドイツにある子供病院だったりサッカー教室だったりというのはやってきましたし、でもまだまだ足りないと思いますし、自分ももっともっと社会に貢献したいなというふうに思っているので、これからどんどんそういう活動だったり行動をやっていきたいなと思います」
――ここから先チームに残っていく覚悟は。
「本当に自分がここに戻ってこられましたけど、ここからの方が大事だと思っていますし、本当に実力の高い選手たちがたくさん集まっている中で、自分も存在感を高めてやっていかないといけないと思っていますし、なによりこのチームのためにという気持ちは常に持ち続けて、先ほども言ったように、責任だったり覚悟というのは常に持ちながらやっていきたいなと思います」
(FOOTBALL ZONE編集部)