日本人MFへの危険タックルは「PKを与えられるべきだった」 乱闘騒動に発展…仏審判委が発表「VARの分析は不十分」

スタッド・ランスの伊東純也【写真:Getty Images】
スタッド・ランスの伊東純也【写真:Getty Images】

伊東純也へのタックルシーンに見解

 フランス1部スタッド・ランスでプレーする日本代表MF伊東純也は、ストラスブール戦で試合終了間際に相手選手から突き飛ばされるも、ファウルの笛がない不運な一幕があったが、フランスの審判委員会はこれを「PKが与えられるべきものだった」と発表した。フランス紙「レキップ」が報じている。

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 ランスが0-1のビハインドで迎えたアディショナルタイム5分、ペナルティエリア内のファーサイドで味方からのサイドチェンジを受けようとした伊東は、ボールが落下してきてヘディングかトラップかの体勢に入ろうとした瞬間に相手から突き飛ばされた。ファウルの笛はなく、これをラストプレーに試合が終了し、選手同士で一悶着が起きた。

 フランスの審判委員会は、主審とVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)の判断について「競技規則に照らし合わせると、これは軽率なファウルに該当する」として、PKが与えられるべきだったとしている。

 その説明では「映像を見ると、まずストラスブールのDFがボールの軌道に無関心だと分かる。彼は基本的に、自分が向かって走っているアタッカー(伊東)を見ているからだ。彼はランスのアタッカーに腰と右腕で接触しようと試みた。ボールがプレーイングディスタンスの外にあるにもかかわらず、チャージをかけ、腕を動かして相手を押しのけようとした。競技規則に照らし合わせると、これは軽率なファウルに該当する。VARの分析は不十分であり、オンフィールドレビューで最初の判定を訂正し、PKでプレーを再開するべきだった」とされた。

 サッカーの競技規則では、相手をチャージする際に「不用意に、無謀に、または過剰な力で行ったと主審が判断した場合」は反則になるとされている。フランスの審判委員会は、不用意なチャージが行われたとして、カードの必要はないがランスにPKが与えられるべき反則だと説明した。

 また、このような判定ミスが起こった理由として「主審とVARのやり取りを聞くと、このプレーの後に両チームが入り乱れての乱闘騒ぎがあり、VARが(乱闘で)退場させるべき選手の特定に集中するため、ファウルについて『チェックオーバー』と叫ぶのが早すぎた」としている。

 ランスにとっては同点に追いつく大チャンスのPKを得る場面だっただけに、痛いミスジャッジとなった。

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