長友、アジア杯連覇の鍵は自己犠牲 「W杯はエゴや理想のサッカーを求めすぎた」

 

惨敗に終わったブラジルW杯を経て心境に変化

 

 日本代表DF長友佑都(インテル)が昨年のブラジルワールドカップで自分自身のエゴと理想を追求しすぎたことが不振の原因だったと猛省。12日のパレスチナ戦で初戦を迎えるアジアカップでは自己犠牲精神を強調し、チームの勝利に貢献することを激白した。

 11日、決戦の地ニューキャッスルで最終調整を終えた長友は、今回のオーストラリア合宿で意図的にメディアへの発言を制限していたという。

「集中したいということもある。僕がしゃべることが、チームのため、自分のためになればどんどんしゃべっていきたいと思う。意気込み? 意気込みは言葉にしなくてもわかると思う」

 絶大なコミュニケーション能力を誇る長友はこれまで目標をあえて公言し、自分自身にノルマを課すことでステップアップしてきた。ブラジルワールドカップでは世界一を目標に掲げ、本田圭佑(ACミラン)、香川真司(ドルトムント)とともにチームをけん引したが、1次リーグ敗退に終わり、悔しさのあまりに号泣した。沈黙は金という格言があるが、屈辱を経た長友は、その方向性に気持ちが変化したようだ。

 腰痛で歩くこともできなかった無名の明大生からインテルの不動のレギュラーまで成長したダイナモは、過去から学ぼうとする貪欲な姿勢に変わりはない。2011年1月のアジアカップカタール大会での活躍後、チェゼーナからインテルにステップアップした。左サイドバックとして先発予定の長友は自身2度目となるアジアカップでのテーマについてこう打ち明けた。

「一つ、僕が思っているのは、チームのためにどれだけ犠牲にできるか。ワールドカップでは自分の中のエゴの部分であったり、自分の中の理想のサッカーを求めすぎた。エゴの部分が、チームのために犠牲になるという部分を上回ってしまうと、いいプレーはできない。チームが1つになることは難しい。W杯で経験して、自分の心の中でそう感じている。チームのためにどれだけ走れるか、犠牲になれるか、そういった部分に課題を置いている」

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