カラバオ杯決勝でリバプールとチェルシー激突、マッチアップに英注目

　イングランドのリーグカップ（カラバオカップ）は現地時間2月25日に決勝が行われ、リバプールとチェルシーが激突する。英メディア「90min」はチェルシーのエクアドル代表MFモイセス・カイセドとリバプールの日本代表MF遠藤航によるマッチアップをこの試合の「キーバトル」の1つとして取り上げている。

　昨季までブライトンでプレーしていたカイセドは夏の移籍市場における人気銘柄でアーセナルやリバプールなどほかのビッグクラブが関心を寄せるなかでチェルシー行きを決断。移籍金は英国史上最高額の1億1500万ポンド（約219億円）だった。

　一方の遠藤はリバプールが、カイセドや同じくチェルシーに移籍したMFロメオ・ラビアを逃したことで突如としてターゲットとして浮上した、いわばプランBの選手。移籍金も1600万ポンド（約30億円）と“格安”。移籍が決まった時点ではカイセドらとの比較で獲得を疑問視する声もあった。記事でも「遠藤航はプレミアリーグのファンのほとんどが名前を聞いたことがなかった高齢のMFで、ソーシャルメディア上ではたちまち“パニックバイ”と言われた」と言及されている。

　しかし、遠藤はユルゲン・クロップ監督が求めるスタイルに着実に適応し、今ではアンカーのファーストチョイスに。アジアカップによる途中離脱期間があっても立場は揺るがず、プレミアリーグ首位を走るチームでスタメン出場を続けている。

　対するカイセドも不動のレギュラーとしてプレーしているとはいえ、チェルシーが10位と低迷していることもあり、高額移籍金の割にインパクトは小さい。2人に対する評価は当初から一変したと指摘されている。

「シーズンも半ばを過ぎ、形勢は逆転した。遠藤は優れた守備的MFとして成長し、カイセドに期待されていたようなインパクトを1億ポンドも安い値段で提供している。遠藤は物事をシンプルに保ち、ポゼッションを奪い、それをクリエイティブなチームメイトへ引き渡すことができる」

　リバプールではなくチェルシーを選んだカイセドと、その代わりにドイツから引き抜かれた遠藤。プレミアリーグでの直接対決では実現しなかった2人のマッチアップに注目だ。