韓国が攻略、日本も「使える」バーレーン“弱点” 日本代表OB佐藤寿人氏が分析【現地発】

ラウンド16の相手はFIFAランク86位のバーレーン【写真:ロイター】
ラウンド16の相手はFIFAランク86位のバーレーン【写真:ロイター】

ラウンド16の相手はFIFAランク86位のバーレーン

 森保一監督率いる日本代表は1月31日にカタール・ドーハで行われているアジアカップ決勝トーナメント1回戦でバーレーンと対戦する。「FOOTBALL ZONE」では中継リポーターとして取材を重ねる元日本代表FW佐藤寿人氏に現地で直撃。FIFAランク86位の“謎多き”相手に日本はどのように立ち向かえばいいのか。佐藤氏に解説してもらう。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部・小杉舞)

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「ウィークは十分つけると思う」

 佐藤氏は力強くうなずいた。ここまでグループリーグ(GL)3試合は決して簡単な道のりではなかった。だが、第2戦のイラク戦で敗戦を喫してからチームを立て直し、第3戦のインドネシア戦では目の前の勝利を掴み取る、いつも通りの日本代表の姿があった。

 ラウンド16で対戦するバーレーンの「ウィーク」とは。佐藤氏はこう語る。

「バーレーンは(GLで同組だった)韓国が攻略したようにしっかり(相手の)サイドバックを引っ張り出すこと。そうすると、うまくポケットは使えると思う。ほかの試合でもやっぱり似たような守備の対応になっている傾向がある。シンプルにサイドを起点にして(相手の)サイドバックを引っ張り出せばいい。もちろん、出てこないんだったら中を差し込むスペースがあります。出し入れしながらウイングが下りると、足もとで受ける動きにサイドバックが引っ張られて出てきてくれる。その部分でセンターバックとサイドバックの間にできたギャップとか、スペースを斜めで入っていけると攻撃のスイッチが入るんじゃないか」

 だからこそ、試合のカギを握るのは「サイドの縦関係」、それによる「人選」だという。

 日本代表は第2次政権でポケット(ゴール脇のニアゾーン)を取る動きを徹底的に落とし込んでいる。GLでは展開が悪かったこともあり、コンパクトに押し上げることがなかなかできていなかった。バーレーン戦では先手を取るためにも、日本の強みであるサイドの仕掛けから相手の守備を揺さぶり、スペースを生み出すことが必要になりそうだ。

 全試合観戦して分析している佐藤氏は「イラクは引き分けもあると思っていた」と話すなかで「バーレーンは大丈夫だと思う」と太鼓判を押した。まずはベスト8入りすることが先決だが、準々決勝では中2日という厳しい日程で強敵イランと対戦する可能性がある。いばらの道が待ち受けるだけに“サイドの人選”はこれからを占う大きなキーとなりそうだ。

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