菅原由勢は「こんなもんじゃない」 “異変”から決勝トーナメントで挽回なるか【現地発】
1人反省会で不振と向き合う
森保一監督率いる日本代表は、カタール・ドーハで行われているアジアカップでグループリーグを2位で通過し、決勝トーナメント1回戦でバーレーンと対戦することが決まった。DF菅原由勢は2試合に先発したが、大舞台で苦戦。決勝トーナメントで挽回を図る。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部・小杉舞)
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「状態も上がってきているし、ここ1、2試合目で自分の満足のいくパフォーマンスがとれていないのは自分自身が一番分かっている。そこはしっかり1試合目も2試合目もそうですけどしっかり試合も見返したし、それと同時にね、過去の中で自分が納得いく試合っていうのも同時に見返したし、もう本当にこのパフォーマンスをやっている自分がすごい不甲斐ないというかそれしかないんで、本当に自分自身にすごい腹が立っているし、こんなもんじゃないだろうっていうのはね、自分自身が一番考えているんで、それをしっかりピッチは示さなきゃいけないんで、もうそこはしっかりやるだけだと思います」
グループリーグのベトナム戦、イラク戦で先発した菅原。2試合では第2次政権始まって以来のコンディションの悪さが目立った。森保ジャパンで一番試合数をこなし、タフな日程で長距離移動の連続……公式戦の重圧もあっただろう。特に昨年1年間は親善試合が主で公式戦は昨年11月の北中米ワールドカップ(W杯)アジア2次予選のみ。第2次政権で絶対的な存在へと急浮上してきた菅原にとっては、アジア杯は初めての大舞台だった。
失点にも絡んでしまい、思うようにいかない試合が続いた。ただ、菅原は逃げずに向き合っている。自身の映像を何度も見返し、昨年9月のドイツ戦や所属のAZアルクマールで納得のいくパフォーマンスだった試合でいいイメージを取り込んだ。
「正直去年1年間やってみて、相当いい意味で言えば僕らもポジティブな結果というか。右サイドがある程度崩せて、攻撃も作ることができて、しかも完結もできてというところができたので相当な自信もありましたけど、やっぱり大会というか公式戦があると、特にアジアの国はね、すごく対策すると思うし、もちろん左では(三笘)薫くんだったら(中村)敬斗だったりがいますけど、それよりも右に対して対策を感じるので、でもそれでもやっぱりクロスの回数だったりとか質をもっともっと上げていかなきゃいけない。
それを対策を上回るものも作っていかなきゃいけないというのを感じるし、対策されているからって1戦目のようにあんまりオーバーラップを躊躇したりだとか、うしろのサポートを多くするというのじゃなくて、逆にそういうところだからこそ回数を増やしていって、もっともっと相手をかき乱してとすれば相手も人間だし90分走る体力というところを考えたら日本の方がそれはあると思うし、僕もそこに自信はある。もっともっと相手を動かすという意味でも、何回も言いますけどダイナミックに動く必要があると思うし、攻撃はしっかり右で作って、しっかり右で仕留めることもできるし、左に持っていくというのもできると思います。そこはしっかり改めて自信を持ってやりたいなと思う」
右サイドでの相手の対策を感じて苦悩。だが、そこに対する上回る解決法も自身で導き出した。決勝トーナメントではさらに日程が厳しくなる。菅原の力が絶対に必要になる。
もう十分に苦しんだ。ここからは重圧をはねのけ、2試合で欠けていたダイナミックさを取り戻し、らしさ全開で堂々とプレーしてほしい。