ラツィオの補強は鎌田次第? 伊メディアが指摘「市場戦略はカマダの将来を中心に展開」

ラツィオでプレーする鎌田大地【写真:Getty Images】
ラツィオでプレーする鎌田大地【写真:Getty Images】

アジアカップの日本代表メンバーからは落選

 イタリア1部ラツィオは今冬の移籍市場でどんな動きを見せるのか。その鍵を握るのが日本代表MF鎌田大地になると、イタリアのサッカー専門サイト「トゥットメルカートウェブ・コム」が報じている。

 鎌田はドイツ1部フランクフルトを昨季限りで契約満了により退団。昨夏には移籍金が必要ない選手として多くのクラブから注目を集め、イタリア1部の名門ACミランへの移籍が秒読みとされた。しかし、ミランが強化体制を刷新したことなどから頓挫し、8月に入ってから同じセリエAのラツィオとの契約が発表された。開幕からスタメンを続けた鎌田だが、9月の代表活動明けからベンチスタートが続いた。

 2023年の最終戦となったセリエA第18節フロジノーネ戦(3-1)ではスタメン出場も途中交代。マウリツィオ・サッリ監督は「彼はフランクフルトで見せていたようなパフォーマンスを発揮していないが、私は信頼を寄せているし、彼にはクオリティーがあるから現状を打破できると信じている」とコメント。一方で、イタリアのサッカー専門サイト「トゥットメルカートウェブ・コム」の採点記事では、「いつもコーラスから外れている楽器のような感がある」と評価されていた。

 そして、今年1月の移籍市場がスタートしたところだが、鎌田はカタールで開催されるアジアカップの日本代表メンバーから外れた。これが与える影響についてレポートでは、「確実にラツィオの市場戦略は、鎌田大地の将来を中心に展開されている。元フランクフルトの選手はシーズン序盤で期待を裏切り、アジアカップにも招集されなかった。ただし、(元スペイン代表MF)ルイス・アルベルトが負傷で離脱して先発のスペースが確実に確保され、ラツィオの中盤のヒエラルキーを上昇させることができるであろう日本人選手にとって、1月の最初の数週間は重要だ。したがって、鎌田は数週間前までラツィオが後釜を探して退団すると思われていたが、新戦力のような存在になるかもしれない」とされた。

 この1月の頭に鎌田が存在感を放つことができれば、ラツィオは冬の移籍市場で鎌田の代役獲得に動くことなく進めるだろうという分析の一方で、地元ローマの日刊紙「イル・メッサジェーロ」の情報として、数人の中盤の選手獲得に動いたともしている。その意味では、1月前半に鎌田のプレーが満足のいくものでなければ移籍市場の後半になる1月半ば以降に代役確保の動きが出る可能性を指摘した。

 3年契約ながら実際は1年契約と2年の契約延長オプションであるとイタリアで報じられてきているなか、去就報道が目に付く鎌田だが、アジアカップ落選を奇貨としてラツィオの中で存在感を発揮できるのか。イタリアでのキャリアは勝負どころを迎えたと言えるのかもしれない。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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