マンCは「世界で最も強いクラブ」 浦和FW興梠慎三、クラブW杯準決勝で欧州王者と対戦に意欲「0.1%でも勝てる可能性が…」【現地発】

浦和の興梠慎三【写真:徳原隆元】
浦和の興梠慎三【写真:徳原隆元】

クラブ・レオンを破ってマンCの待つ準決勝へ

 浦和レッズのFW興梠慎三は、サウジアラビア開催のクラブワールドカップ(W杯)の準決勝以降の戦いに向けて「チャンスさえあれば。準備だけはしときます」と、静かながら闘志を秘めている。

 浦和は12月15日に初戦で北中米カリブ海代表のクラブ・レオン(メキシコ)に勝利。19日の準決勝で欧州王者マンチェスター・シティ(イングランド)と対戦する。相手は中2日かつ寒暖差の大きい移動直後の試合になるが、興梠は「マンチェスター・シティがコンディション悪くてもかなり手ごわい相手ですし、世界で最も強いクラブチームなので、僕たちにはそれはあまり関係ないのかなと思います。世界でもトップクラスのクラブなのでそう簡単に勝てる相手ではないですけど、0.1%でも勝てる可能性があるのであれば、その可能性を感じて戦いたいです」と、その戦いについて話した。

 2013年に鹿島アントラーズから浦和へ移籍加入した興梠は、クラブの歴代ゴール数で最多記録を更新するなど長年にわたってエースとして活躍してきた。しかし、負傷もあって出場機会を減らしていたなかで昨季は北海道コンサドーレ札幌に期限付き移籍。そして、今季に復帰していた。

 自身も「あと1年か、2年」と話して始まったシーズンだが、先日に来季も契約を更新したことが発表された。それについて興梠は、「チームから、もう1年やってほしいと言われたのでね。自分自身は今年までかなと思っていたんですけど、そういうオファーをいただけるのは光栄ですし、監督も変わるということでチームもまたイチから。何が起きてもいいように準備していきます」と、現役を終える決断もちらつくなかで来季も浦和でプレーすることを決断したと話した。

 浦和がこのクラブW杯への出場権を勝ち獲ったのは、決勝のみ今春に開催されたAFCチャンピオンズリーグ(ACL)2022で、サウジアラビアの強豪アル・ヒラル(サウジアラビア)を破ったから。興梠は、そのホーム&アウェー形式の初戦、サウジアラビアの首都リヤドで完全アウェーの中で行われた試合で貴重なゴールを決めた。シーズン前半戦で浦和の最前線を支え、マチェイ・スコルジャ監督も「浦和の将軍」と称賛していた。シーズン後半戦はFWホセ・カンテがフィットしてきたこともあって出場機会を減らしたが、この場にチームがいるのは興梠のゴールがあったからという面は間違いなくある。

 準決勝と、決勝あるいは3位決定戦の2試合を戦うことは決まっている。興梠は移動用のバスに乗り込みながら「チャンスさえあれば。準備だけはしときます」と話し、気持ちを切らすことなく備えている。

(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)



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