森保ジャパン、5発圧勝も「決断を迫られている」 英記者が指摘…ミャンマー戦で浮上した“悩ましい問題”【コラム】

ミャンマー戦の圧勝劇に英国人記者が見解【写真:徳原隆元】
ミャンマー戦の圧勝劇に英国人記者が見解【写真:徳原隆元】

2026年W杯予選ミャンマー戦の圧勝劇に英国人記者が見解

 日本代表は11月16日、2026年北中米ワールドカップ(W杯)アジア2次予選の初戦でミャンマーと対戦し5-0の完勝を飾った。かつてアジアサッカー連盟の機関紙「フットボール・アジア」の編集長やPAスポーツ通信のアジア支局長を務め、ワールドカップ(W杯)を7大会連続で現地取材中の英国人記者マイケル・チャーチ氏は、森保一監督のマネジメントを称えつつも、「悩ましい問題」が浮上したと指摘している。

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 日本が連勝記録を伸ばすことに何の疑いもなかった。サムライブルーは2026年W杯の予選2次予選の初戦でミャンマーに5-0と快勝し、連勝記録を「7」に伸ばした。

 前回大会の予選で日本はミャンマーを10-0で下していたため、勝利はほぼ必然の結果だった。実際、ミャンマーのマイケル・ファイヒテンバイナー監督は、常に超守備的なアプローチをとっていた。

 そのため、森保監督と彼が率いた2軍の日本代表は密集したミャンマーディフェンスを崩す必要があったのだが、彼らは冷静なプロフェッショナリズムでそのタスクを遂行した。

 上田綺世の早い時間帯の先制点により、チームはパニックに陥ることはなく、ミャンマーの選手たちには大敗以外の結末が訪れることを感じさせなかった。

 今月の2試合では火曜日にサウジアラビアで行われるシリア戦がより緊迫した試合になる。森保監督がより楽な試合にリザーブチームとも考えられるメンバーを起用したことに驚きはない。

 この試合で日本の守備力が試される可能性はほとんどなく、実際にそのとおりになった。これは攻撃のコンビネーションを試し、調子を落としている選手やこのレベルで試されてこなかった選手たちに経験を与えるためのゲームだったと言える。

 鎌田大地は4-1-4-1システムで上田のうしろに並ぶ4人のうちの1人としてプレー。守備の役割を田中碧に託し、日本代表のユニフォームを着た試合としてはここ最近で最も素晴らしいパフォーマンスを披露した。

 深い位置まで下がってボールを受けたり、ペナルティーエリアの正面でボールを引き出す鎌田の動きは、ディフェンダーをポジションから引き離し、ほかの選手のためのスペースを作り出していた。

上田のゴールショーこそが「この試合で最も有益なものだった」

 南野拓実のパフォーマンスも、日本代表でのプレーに自信を失っていた選手にとって大きな励みとなるものだった。彼の創造性は何度もミャンマーの守備をこじ開けるための鍵となった。

 堂安律についても同じようなことが言えるだろう。上田の2点目につながるパスは素晴らしく、終了間際のゴールも彼のオールラウンドな活躍に対する当然の褒美だった。

 しかし、上田のゴールショーこそがこの試合で最も有益なものだった。

 先制のヘディングと2つの卓越したシュート。この25歳にとって忘れられないハットトリックとなっただろう。それは彼にとって日本代表で初めてのハットトリックだったからというだけでなく、それが最高のクオリティーを伴うものだったからだ。

 このゴールラッシュによって彼は日本代表での通算得点を倍以上に増やした。これにより、森保監督は決断を迫られていることを意味する。

 森保監督は火曜日のシリア戦でも上田を起用するのか。それとも浅野拓磨やそのほかの選手を先発に起用するのか。これはすべての監督やコーチが望む悩ましい問題と言えるだろう。

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マイケル・チャーチ

アジアサッカーを幅広くカバーし、25年以上ジャーナリストとして活動する英国人ジャーナリスト。アジアサッカー連盟の機関紙「フットボール・アジア」の編集長やPAスポーツ通信のアジア支局長を務め、ワールドカップ6大会連続で取材。日本代表や日本サッカー界の動向も長年追っている。現在はコラムニストとしても執筆。

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