「文句ない」「まさに極上」の最高点2人、唯一「物足りなさが残った」のは? ミャンマー戦の日本代表16選手を金田喜稔が採点

ミャンマー戦に出場した16選手を5段階で採点【写真:徳原隆元】
ミャンマー戦に出場した16選手を5段階で採点【写真:徳原隆元】

【専門家の目|金田喜稔】親子2代のA代表出場は称賛に値「ファンにとっても感慨深い」

 森保一監督率いる日本代表(FIFAランキング18位)は、11月16日にパナソニックスタジアム吹田で行われた2026年北中米ワールドカップ(W杯)アジア2次予選初戦でミャンマー代表(同158位)と対戦し、5-0と勝利した。「天才ドリブラー」として1970年代から80年代にかけて活躍し、解説者として長年にわたって日本代表を追い続ける金田喜稔氏が、この試合に出場した16選手を5段階(5つ星=★★★★★が最高、1つ星=★☆☆☆☆が最低)で採点した。

   ◇   ◇   ◇

<GK>
■大迫敬介(サンフレッチェ広島)=★★★★☆(→後半36分OUT)
 被シュート0本でまったく危ない場面はなかった。ピンチがなかった分、見せ場もなかったものの、完封勝利という結果に貢献した。

■前川黛也(ヴィッセル神戸)=※出場時間短く採点なし(←後半36分IN)
 途中出場でA代表デビュー。GKというポジションで親子2代のA代表出場は称賛に値する。神戸でハイパフォーマンスを披露しており、ついに代表の舞台に立った姿はファンにとっても感慨深いだろう。今後、GKの競争はさらに活性化しそうだ。

<DF>
■中山雄太(ハダースフィールド・タウン)=★★★★☆
 攻撃面でより変化を加えたかったが、相馬をサポートしながら仕掛けに厚みを加えた。まずは守備を意識し、的確なポジション取りで相手に攻撃の余地を与えなかった。

■町田浩樹(ロイヤル・ユニオン・サン=ジロワーズ)=★★★★☆
 前日合流したとは思えない力強いパフォーマンス。強烈なミドルシュートも放つなど、引いた相手に対する鉄則プレーも見せた。1対1の対応も安定しており、谷口との連係も上々だった。

■谷口彰悟(アル・ラーヤン)=★★★★☆(→ハーフタイムOUT)
 相手に攻撃の糸口を全く見つけさせず、ピンチらしいピンチも作らせなかった。後方でのパス回しも安定し、時折見せたサイドに散らすパスのスピードは極上だった。

■渡辺 剛(ヘント)=★★★★☆(←ハーフタイムIN)
 ヘディングの強さはさすがの一言。相手の攻撃を無難に押さえ込み、何もさせずに試合を完封勝利へと導いた。ピンチの芽を的確に摘み、シュートを打たせなかった。

■毎熊晟矢(セレッソ大阪)=★★★★☆
 堂安との連係プレーで打開する姿をもっと見たかったが、要所で見せるパスやクロスでチャンスを演出。守備でもソツのない対応を見せ、1試合を通じて安定感を保った。

ゴールを狙い続ける姿勢を見せ続けた堂安律【写真:徳原隆元】
ゴールを狙い続ける姿勢を見せ続けた堂安律【写真:徳原隆元】

堂安が「最高の一撃」、今回も「安定の相馬」 Jリーグで評価された逸材に「楽しみ」

<MF/FW>
■田中 碧(デュッセルドルフ)=★★★★☆
 鎌田や南野、さらに両サイドへとボールを散らして攻撃のテンポを作った。パスを出す際も身体の向きなどを工夫した結果、相手も簡単に飛び込めない状況を生み出していた。

■鎌田大地(ラツィオ)=★★★★☆(→ハーフタイムOUT)
 的確な配球に加えて、機を見て自らもドリブルで仕掛けるなど攻撃に変化を加えていた。スペースを見つけて走り込み、囮役にもなるなど臨機応変な判断も光る。ミドルシュートで決めたゴールも、果敢な姿勢が結実した形だ。ハーフタイムに交代し、身体の状態は気がかり。

■佐野海舟(鹿島アントラーズ)=★★★★☆(←ハーフタイムIN)
 期待の逸材がA代表デビューを飾り、積極的なアピールを見せた。プレーに多く関与し、中盤でしっかりボールも回収するなど気合十分だった。Jリーグで評価された選手が台頭してきたのは好材料であり、楽しみでもある。今後、遠藤航との差をどう縮めていくのか注目したい。

■堂安 律(フライブルク)=★★★★★
 守田からの素晴らしいパスを受けて堂安が見事に仕留めた。あの密集地帯で絶妙なトラップと相手GKの股を抜くシュート。まさに極上かつ最高の一撃。G大阪時代のホーム吹田でゴールを狙い続ける姿勢を見せ、結果を残した。その積極性も踏まえて最高の5つ星を与えたい。

■南野拓実(ASモナコ)=★★★★☆(→後半22分OUT)
 上田の先制ゴールを演出した絶妙なパスのアシストは、南野のセンスが凝縮されていた。果敢なドリブルもあり、ゴールへ向かう姿勢は高く評価したい。だいぶキレが戻ってきた印象を受けるし、かつてのような仕掛けの怖さが再び宿りつつある。

■相馬勇紀(カーザ・ピア)=★★★★☆
 今回も計算できる「安定の相馬」だった。果敢に仕掛けがあり、ゴールに直結するクロスを出せればさらに良かったが、いつ見てもプレーの平均値が高く、攻撃・守備の両面で献身性を見せた。

■守田英正(スポルティング)=★★★★☆(←後半22分IN)
 堂安のゴールを演出したシーンでは、守田のパスセンスが光った。あの密集地帯を打開したパスは圧巻。盛田にしか出せないようなプレーだった。やはり少し前目でプレーすると脅威になる選手だ。

細谷真大はもっとやれると思っているはずだ【写真:徳原隆元】
細谷真大はもっとやれると思っているはずだ【写真:徳原隆元】

上田の3発「どのゴールも技術が詰め込まれていた」 細谷は「らしいプレーが少ない」

<FW>
■上田綺世(フェイエノールト)=★★★★★(→後半22分OUT)
 圧巻3発のハットトリックは素晴らしいの一言。どのゴールも技術が詰め込まれていたし、期待のエースがポテンシャルを見せつけた。パスの出し手との連係も良く、呼吸の合わせ方が巧み。ストライカーとして目に見える結果を残したのだから、最高の5つ星で誰も文句はないだろう。

■細谷真大(柏レイソル)=★★★☆☆(←後半22分IN)
 Jリーグでゴールを積み重ねているなか、ゴールに関与できず、細谷らしいプレーが少ないという意味では物足りなさが残った。ポテンシャルは誰もが認めるところであり、得点力も備えたストライカーであるからこそ期待値も高い。本人も、もっとやれると思っているはず。今後に活躍に期待したいところだ。

【読者アンケート】ミャンマー戦@ベストコンビ

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金田喜稔

かねだ・のぶとし/1958年生まれ、広島県出身。現役時代は天才ドリブラーとして知られ、中央大学在籍時の77年6月の韓国戦で日本代表にデビューし初ゴールも記録。「19歳119日」で決めたこのゴールは、今も国際Aマッチでの歴代最年少得点として破られていない。日産自動車(現・横浜FM)の黄金期を支え、91年に現役を引退。Jリーグ開幕以降は解説者として活躍。玄人好みの技術論に定評がある。

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