浦和スコルジャ監督がV逸に沈痛 開始早々の失点「何かを間違った」、2失点は「奇妙な出来事」

浦和を率いるマチェイ・スコルジャ監督【写真:徳原隆元】
浦和を率いるマチェイ・スコルジャ監督【写真:徳原隆元】

ルヴァンカップ決勝でアビスパ福岡に1-2で敗戦

 浦和レッズのマチェイ・スコルジャ監督は、11月4日のルヴァンカップ決勝でアビスパ福岡に1-2で敗れた試合後の会見で、「立ち上がりは私たちにとって酷いものになってしまった」と、試合開始5分で先制点を与えた展開に沈痛な表情だった。

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 試合開始からわずかに5分、GK西川周作からのゴールキックを跳ね返されるとそのまま自陣まで運ばれて、DF荻原拓也が相手FW紺野和也と対峙するも、利き足の中央方向ではなく縦に突破されてゴール前を横切る速いボールを入れられてしまう。それをMF前寛之に押し込まれてしまった。

 スコルジャ監督は「我々にとって災害のような1日になってしまった。通常ならしないような失点をしてしまった。我々はゴールキックが得意なチームだと思うが、今日の1点目はそこからだった」と沈痛な表情に。そして「まず、今日の試合の立ち上がりは私たちにとって酷いものになってしまった。決勝の立ち上がり5分で失点してしまうのは、試合前のメンタルの準備で何かを間違ったということだろうと思う」と、この1点が試合に与えた影響の大きさを話した。

 さらに、ハーフタイム直前にセットプレーの2次攻撃から失点。「ボールをキープしながら流れを変えようというトライはあったが、ナーバスになってしまった。ハーフタイムで交代しながら対策を考えようと思っていたところ、前半終了間際の失点があった」と話したように、最終的にはこのゴールが響いた。

 後半にロングボールを増やしたことで押し込む時間も長くなり、その形から途中出場のMF明本孝浩が1点を返したが、最終ラインから前進していく攻撃の質は決して高くなかった。指揮官は「いわゆるレギュラー組が使えない時に苦しむ面があると思う。そして、大久保(智明)と関根(貴大)が好調な時と、彼らのいない時では違いがある。彼らがいる時のウイングがストロングポイントだと思うが、いない時の私のウイングに対する判断が上手くいかないことがある。それは本日の試合にも当てはまると思う」と、負傷明けで後半のみ出場だった大久保と、欠場を余儀なくされた関根の状態について触れた。

 J1では31試合を終えてリーグ最少の22失点。この大会も準決勝までの10試合で5失点だった。そのチームが、後半にGK西川周作がストップしたもののPKも与えた。MF小泉佳穂は「ボールを失った時の配置が悪く、カウンターをやられきってしまう」と、直近数試合の公式戦で続いた課題を話す。実際に、PKにつながったのはその典型的な形だった。

 指揮官は「我々の強みは堅い守りだと思う。そのチームが今日のような2失点を喫してしまったことがいつもと違う奇妙な出来事だったと思う」と話したが、ウイングの問題も含め、浦和が良い攻撃をできていないことで相手の攻撃が良い形でスタートしてしまう側面もある。これは、この決勝戦での問題というだけでなく、浦和が抱え続けている課題が決勝戦にも表れたとも言えそうだ。

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