レアル戦で衝撃2ゴールも…柴崎は悔しさ露わ 「細かく見れば差はある。大変なのはこれから」
ハーフタイム直前のゴールは、チームに大きな勇気を与え、会場の空気を一変させた
「結局、歴史にはレアルの名前が残る――」
鹿島アントラーズのMF柴崎岳は、延長戦の末に2-4でレアル・マドリード(スペイン)に敗れた18日のFIFAクラブワールドカップ(クラブW杯)決勝を終えるとそう話した。前半44分と後半7分にゴールを決めて、一時は2-1とリードしてレアルを追い詰めた立役者だったが、その表情に満足感や充実感などは微塵もなく、ただタイトルを眼前に敗れた悔しさに支配されていた。
柴崎はクラブW杯への切符を掴んだJリーグチャンピオンシップ(CS)の出場もギリギリの状態だった。右足の中足骨を痛めて10月22日のFC東京戦を最後に戦線離脱し、11月23日のCS準決勝の川崎フロンターレ戦も欠場した。続く29日と12月3日の浦和レッズとのCS決勝では復帰を果たしたが、負傷明けの状況だった。それでも、鹿島のクオリティーは「10番」を背負う彼がいるといないでは大きな差が生まれる。
その存在感をレアル戦でまざまざと見せつけた。前半44分、ゴール前のボールに素早く反応すると「ダイレクトでは打てなかったのでしっかりトラップして」冷静に右サイドネットに左足シュートを沈めた。0-1でハーフタイムを迎える直前のゴールは、チームに大きな勇気を与え、会場の空気を一変させた。