韓国、アジア大会優勝の兵役免除の意味は「天文学的」 母国紙が注目「選手の価値が変わる」

韓国代表がアジア競技大会3連覇を達成【写真:ロイター】
韓国代表がアジア競技大会3連覇を達成【写真:ロイター】

登録メンバー22人中20人が兵役免除の恩恵を受ける

 中国・杭州で開催されているアジア競技大会は、U-24韓国代表が10月7日に行われた男子サッカー決勝でU-22日本代表を2-1で下し、大会3連覇を成し遂げた。韓国は金メダル獲得によって兵役が免除となるが、韓国紙「朝鮮日報」は「天文学的価値を持つ」とその意味について触れている。

 韓国は日本との決勝戦で先制を許したが、前半27分にクロスからドイツ1部シュツットガルトでプレーするFWチョン・ウヨンがヘディングを決めて1-1で後半へ。同11分には中央から崩し、こぼれ球をMFチョ・ヨンウクが押し込んで2-1と逆転勝利を飾った。

 韓国紙「朝鮮日報」は「韓国は史上初の大会3連覇を果たし、韓国サッカーの地位を誇示した」と切り出しつつ、「アジア大会の金メダルの価値は想像以上だ。天文学的価値を持つ」とアジア大会制覇の意味について取り上げている。

「今大会の関心事の1つは選手たちの兵役免除だった。アジア大会の金メダリストは兵役免除となる。韓国男子サッカーはメンバー22人のうち、すでに軍隊服務期間を終えたGKキム・ジョンフン、膝の負傷で免除されたGKイ・グァンヨンを除く20人が兵役免除を受けることになった。特に、服務中のFWチョ・ヨンウクは早期除隊となった」

 記事によれば、韓国のサッカー関係者は「兵役の問題を解決しただけでも選手たちの価値は変わる。例えば、海外への移籍時に確認事項の1つとなるのが兵役問題だ。多くのクラブが選手の将来的な価値に悩んでいる」と語っているという。

 実際、イングランド1部トッテナムでプレーするFWソン・フンミンは、2018年大会で金メダル獲得とともに、兵役免除となったが、当時、兵役を延期できる満27歳まで1年を切っていた。もし、兵役免除となっていなければ、プレミアリーグでの戦いから離れなければならず、2021-22シーズンのアジア人初となるプレミア得点王の栄冠もなかったかもしれない。

「兵役の恩恵で年俸が上がったのは海外組だけの話ではない。Kリーガーたちの価値も高くなった。欧州移籍のタイミングがさらに早くなりかねないという評価が出ている。実際、MFコ・ヨンジュンには欧州の複数のクラブが関心を示している。MFチョ・ヨンウクも欧州移籍説があった。MFペク・スンホ、DFイ・ジェイクら欧州の舞台を経験した選手たちは、再び挑戦するチャンスを掴むこともできる。アジア大会優勝メンバーの年俸も今後さらに高くなるだろう」

 U-24韓国代表のメンバーにとっては、金メダルを獲得したことはもちろん、その後のサッカーキャリアを左右する大きなターニングポイントになるかもしれない。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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