ドイツ戦で上田が見せたプレーに注目

　森保一監督率いる日本代表は9月12日、ベルギー・ゲンクでトルコ代表戦を戦い、4-2で勝利を収めた。強豪ドイツ代表戦（4-1）から中2日。欧州遠征の2連戦で2連勝と明らかなレベルアップを示した。今回の日本代表には招集されず注目されていたのがMF南野拓実（ASモナコ）。今後、南野が活躍する場はあるのか、考察する。（取材・文＝FOOTBALL ZONE編集部・小杉舞）

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　今季はすでに開幕4試合で3ゴール3アシストと絶好調の南野。日本代表メンバー発表前には復帰も噂されたが、名前を呼ばれることはなかった。カタール・ワールドカップ（W杯）で悔しい思いをした10番。今後、森保ジャパンで輝きを取り戻すことはできるのか。

　まず、今回の遠征で南野にとって大きくプラスに働いたのがFW上田綺世の台頭。いわゆる南野が代表で活躍していた時に2列目を生かす役割を果たしていたのがFW大迫勇也だ。大迫がボールを収めて、2列目が厚みを持った攻撃を仕掛けていく。その大迫の役割を今回、ドイツ戦で上田がやって見せた。苦し紛れのボールもドイツ相手に献身的なポストプレーでつなぎ、チャンスへと展開させていた。

　上田は自身の役割を明かしている。

「僕が苦しいボールを収める役割を言われていましたし、そういうのを100%じゃないですけど、50%、60%収めていければ、もっとチームとしてもポジション率が上がると思うし、それを少しでもマイボールに、相手の嫌な動き出しだったり、受け方をもっとできるようになったら、また日本代表のサッカーとしてオプションが広がるのかな」

　今回はMF鎌田大地がトップ下に入って、センスが光るプレーをしていた。ポジションを奪うことは簡単ではないが、南野の“使いどころ”はある。また、オフ・ザ・ボールの動きで勝負できる南野に11月の北中米W杯アジア予選や、来年1月のアジアカップでの戦いでかく乱してもらいたい。

　今回は招集に至らなかったが、この調子をキープすれば日本代表への復帰もあり得るはず。上田とのコンビネーションも見てみたいものだ。