久保は右サイドでの先発が濃厚か

　森保一監督率いる日本代表は9月12日、ベルギー・ゲンクでキリンチャレンジカップ2023トルコ代表戦に臨む。4-1で快勝を飾ったドイツ代表戦から中2日。森保一監督は大幅なメンバー入れ替えを明言しており、ドイツ戦で2アシストをマークしたMF久保建英は先発メンバーに名を連ねると見られる。ドイツ戦では先発から外れた久保だが、トルコ戦ではどのようなプレーを見せるのか。自身が断言した“活用法”に迫る。（取材・文＝FOOTBALL ZONE編集部・小杉舞）

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「ちゃんと自分のポジション、一番自分のやりたいところで使ってもらえたらあれくらいできるよというのは前から思っていた。カタール・ワールドカップ（W杯）でもいろいろあって、左で出たり、チームのために走ったり、難しいこともあったなか、やっと自分の本来の力を出させてもらえる環境が徐々に整ってきたのかなという印象。チームでも右で出ているので、一番力を発揮できているのは右だと思う」

　トルコ戦を控えて久保はそう断言した。ドイツ戦ではMF伊東純也と交代して途中出場。そのまま右ウイングに入った。リードしている展開で戦術を変更して、チームは5バック気味となっていたなかで、これ以上失点しないよう久保も守備で体を張っていた。

　だからこそ終盤には久保自身で奪い切って一気にカウンターを仕掛け、FW浅野拓磨のゴールをお膳立て。さらに2分後、MF田中碧の得点までアシストした。

「一番確率の高いプレーをするだけだと思う。シュートを打ったほうがいいと思ったら打つし、パスしたほうがいいと思ったらパスを出すし、勝てばいいなと個人的に思っているので。無理矢理にとは思っていないけど、いい入りができれば前目の選手はシュートチャンスが増えてくるのかなと思う」

　久保が日本代表の中心となってから、その活用法は議論されてきた。システム4-2-3-1の際には右サイドやトップ下、本人が話していた通りW杯では左サイドでも起用された。4-1-4-1では右ウイングやインサイドハーフ、さまざまなポジションをこなせる久保だが、やはり右サイドへのこだわりが強い。

　ライバルにはドイツ戦で1ゴール1アシストと躍動した伊東、W杯で2ゴールを挙げたMF堂安律らがいる。久保がトップ下に入ることで、彼らと共存することも可能だが、今の久保には自信もある。

　6月のエルサルバドル戦では堂安がインサイドハーフに入ることで攻撃に厚みも出していた。それほど強いポジションへの思い。だからこそ、定位置争いは歓迎する。

「僕はもう余裕もあるので、焦りとかはないけど、チャンスがもらえたら代表のメンバー争いも熾烈だし、しっかりアピールしていきたいなと思う」

　トルコ戦では先発する可能性が高い。再び、久保の力を見せつけてもらいたいものだ。