浦和MF小泉佳穂、スコルジャ監督が評価する“献身性” 「レッズの守備の強さの理由」

浦和の小泉佳穂【写真:Getty Images】
浦和の小泉佳穂【写真:Getty Images】

献身性が勝ち上がりに大きく貢献

 浦和レッズのMF小泉佳穂は、9月10日のルヴァンカップ(杯)準々決勝第2戦のガンバ大阪戦で右サイドハーフとしてスタメン出場。マチェイ・スコルジャ監督が「特に、チームのためにプレーする姿が良い」と話した献身性が勝ち上がりに大きく貢献した。

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 アウェーでの初戦を1-0で勝利していた浦和だが、今季の右サイドハーフを長く務めてきたMF大久保智明が負傷離脱しているなかで、その穴を埋める人選は課題になった。初戦では大会レギュレーションの1つにある年末時点で21歳以下の選手をスタメン起用するものを満たす17歳のMF早川隼平を起用したが、厳しいところも見え隠れした。そしてこの第2戦では、早川をトップ下に移して小泉を右サイドに配置。2人の場所を入れ替える采配になった。

 チームが前半8分にFWブライアン・リンセンのゴールで合計スコアを2点リードとするなかで、小泉のプレーは出色だった。スコルジャ監督が「相手のビルドアップのときに、リンセンと早川が山本(悠樹)選手のところをケアする形にした」と話したように、相手のアンカーをケアしながら前線2枚が中央を固めた。そのため、サイドハーフはセンターバックの持ち上がりを牽制することと、タッチライン際に高い位置を取ってくるサイドバックのケアを両立しなければならない。小泉はその判断と実行をやり続け、右サイドに大きな安定感をもたらした。

 小泉は「守備の充実感はかなりありましたね。チームとしても良かったし、相手をコントロールできている感覚もあった。ピッチで起こることを、自分の想像の範囲内にコントロールできたと思う。守備に関しては、ゾーンをしっかり組みながら前からプレッシャーをかけていくところ。押し返す部分を見誤らずに隙を作らないのがかなり大事ですね」と振り返った。

 指揮官は浦和のサイドハーフ(ウイング)の役割について、「レッズのウイングは守備でも大きく貢献していると思う。Jリーグでも、ウイングがここまで守備の仕事をするチームはあまりないだろう。常に8人か9人が守備に関わっているので、それがレッズの守備の強さの理由だと思う」と話す。そして「両ウイングの佳穂とタカ(関根貴大)が高いところに出てプレスをかける形にしたが、特に佳穂が相手からボールを奪う場面が多かった」と話す。

 そのうえで小泉についてスコルジャ監督は「佳穂にとって非常にいいゲームだった。そして今、彼はいい時期を過ごしていると感じる。彼は非常に良くなっている選手の1人。特に、チームのためにプレーする姿が良い。今シーズンの前半戦ではボールのロストが目立ったが、そこも非常に良くなっているし、守備のところも素晴らしかった」と、高く評価した。

 大久保の離脱はチームにとって痛手だが、シーズン前半戦でトップ下起用された小泉を多岐にわたる役割が要求される右サイドに回すのは現実的かつ最適な解決策にも見える。最終的にスコアを3-0として、2戦合計4-0での勝ち上がりとなった浦和だが、第2戦の安定感は初戦との配置転換が大きな要素になっていた。

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