女子W杯、なでしこJの宿敵アメリカに試練? 母国メディアが決勝Tに危機感「とても高い山」「最悪の結果に…」

スウェーデンと対戦するアメリカ【写真:ロイター】
スウェーデンと対戦するアメリカ【写真:ロイター】

スウェーデン戦で勝ち上がれば日本と対戦

 アメリカ女子代表(FIFAランキング1位)とスウェーデン女子代表(同3位)の強豪同士が、オーストラリアとニュージーランドで共催されている女子ワールドカップ(W杯)の決勝トーナメント1回戦で対戦する。米国メディア「The Sporting News」では、試合に先立って母国の“危機”について考察を展開した。

 アメリカは8月1日のグループリーグ最終戦でポルトガルと引き分け、勝ち点「5」で辛くも2位通過。この結果に代表OGで、かつての中心選手だったカーリー・ロイドさんが「傲慢になるという一線を越えてはいけない」と警鐘を鳴らすなど、母国でも危機感が募っている。

 決勝トーナメント1回戦で迎え打つのは、世界ランク3位の強豪スウェーデン。2021年に行われた東京五輪では銀メダルに輝いた勢いのあるチームだ。今大会のグループリーグも3連勝で首位通過している。

 こうした背景を踏まえ、「The Sporting News」では母国アメリカの現状を考察。スウェーデンに向けて「軌道修正を急がなければならず、そうでなければ女子W杯史上最悪の結果に見舞われる危険性が高い」と警告した。

 記事では「アメリカはFIFA女子W杯で準決勝に進出できなかったことはないが、この連勝を続けるためにはスウェーデンを通過し、そして日本を通過しなければならない」と、この先に強敵2か国が待ち構えている事実を伝える。

 アメリカはスウェーデンを仮に勝利すれば、準々決勝では世界大会の決勝で何度も対戦してきたなでしこジャパン(日本女子代表)が待ち構える。「オランダ戦とポルトガル戦での不甲斐ないパフォーマンスを見る限り、それはとても高い山のように感じられる」と、グループリーグのパフォーマンスを参考に、決勝トーナメントの厳しさを報じた。

これまでの対スウェーデン戦の勝率は「過去20試合以上戦ったチームの中で2番目に悪い」

 同メディアによると、アメリカ対スウェーデンのカードはFIFA大会で7度目。また、女子ワールドカップでは6大会連続の対戦となるという。これまでの勝率は「過去20試合以上戦ったチームの中で2番目に悪い」されている。

 そんな決勝トーナメント1回戦の記事での結果予想は0-1の敗戦。理由の1つとして「大会優勝候補で世界ランキング1位のアメリカだが、女子W杯のタイトルを争う力を裏付けるものは何も見せていない。攻撃陣はまったくダメで、中盤は静かで無駄が多く、持続的なポゼッションができない」とアメリカの不調を挙げた。

 代表OGロイドさんの強い批判には、監督や現主将のMFリンジー・ホランが「非常識なコメント」「ただのノイズ」と反論している。記事では厳しい試合展開が予想されているなか、アメリカはこの逆風を乗り越えスウェーデンを撃破することができるだろうか。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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