高校サッカー総体、勢力図予想 上位進出&ダークホース候補10校“格付け”…昨年V前橋育英、青森山田らの立ち位置は?

10校を選定しランク付けしながら紹介【写真:FOOTBALL ZONE&徳原隆元】
10校を選定しランク付けしながら紹介【写真:FOOTBALL ZONE&徳原隆元】

インターハイ上位進出&ダークホース候補を10校選定し、ランク付けしながら紹介

 令和5年度全国高校サッカーインターハイ(総体)は、7月29日から北海道で幕を開ける。「FOOTBALL ZONE」では高校サッカー特集を展開するなかで、大会の勢力図を独自予想。上位進出&ダークホース候補を10校選定し、攻撃力、守備力、タレント力を5段階評価(最高が五つ星=★★★★★)で評価し、ランク付けして紹介する。

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※ランク基準
SS=優勝候補、S=ベスト4進出候補、A=ベスト8進出候補、B=ベスト16進出候補、C=大穴(ダークホース)候補

【SSランク】

■青森山田(青森/23大会連続26回目)
攻撃力:★★★★☆
守備力:★★★★★
タレント力:★★★★☆

 プレミアリーグEASTの首位をひた走る優勝候補筆頭。正木昌宣新監督の下、攻守においてインテンシティーが高く、ハードワークと個々のスキルが噛み合ったサッカーを展開している。安定感抜群のGK鈴木将永(3年)、山本虎(3年)と長身の小泉佳絃(3年)のセンターバックコンビを軸にした堅守と、プレミアEASTでゴールを量産するFW米谷壮史(3年)、突破力に秀でた左のMF川原良介(3年)など攻守に核となる存在がおり、今年も隙がない。

■静岡学園(静岡/2大会ぶり8回目)
攻撃力:★★★★★
守備力:★★★★☆
タレント力:★★★★★

 プレミアWESTで首位を独走する実力は本物だ。守備面では絶対的な守護神GK中村圭佑(3年)を擁し、攻撃面ではプロ注目の高校年代屈指のストライカーFW神田奏真(3年)がエースとして牽引する。高性能な左足を持つMF高田優(3年)、攻守においてハードワークができる180センチの大型インサイドハーフのMF福地瑠伊(3年)などタレント豊富で、強烈な個性を持つ彼らがテクニックと連動性を駆使して相手の組織を破壊していく。まさに優勝候補筆頭と言えよう。ただこの2つの優勝候補が順当にいけば3回戦で潰し合うのは非常にもったいない。

【Sランク】

■神村学園(鹿児島/6大会連続9回目)
攻撃力:★★★★★
守備力:★★★☆☆
タレント力:★★★★★

 左サイドバックの吉永夢稀(3年)、MF名和田我空(2年)のU-17日本代表コンビに加え、プレミアEASTで得点ランキング2位につけているFW西丸道人(3年)とタレント豊富。神村学園中等部の選手を中心に攻撃のダイナミズムが特徴で、サイド、中央から変化を加えながら攻撃を仕掛けてくる。初戦の東邦(愛知)は難敵だが、ここで勢いがつけば一気に初の全国制覇に向けて視界が開けてくるはずだ。

■尚志(福島/13大会連続15回目)
攻撃力:★★★★☆
守備力:★★★★★
タレント力:★★★★☆

 今年のチームは昨年から注目を集めるFW網代陽勇(3年)、MF安斎悠人(3年)の2枚看板がいるが、彼らだけではなく多くの個性的なメンバーを擁する。決定力のあるFW桜松駿(3年)、MF若林来希(3年)、MF神田拓人(3年)ら攻撃陣に加え、最終ラインはDF白石蓮(3年)、DF市川和弥(3年)、DF高瀬大地(3年)、DF冨岡和真(3年)の4人が不動の存在として安定したパフォーマンスを見せる。プレミアでも調子を上げており、悲願の初優勝も十分に狙える。

大津は全学年にタレント豊富、市船は例年以上の「堅守」が売り

【Aランク】

■米子北(鳥取/15大会連続18回目)
攻撃力:★★★☆☆
守備力:★★★★★
タレント力:★★☆☆☆

 守備力で言えば市立船橋と肩を張るほどの強固な力を持っている。GK尾崎巧望(3年)、DF梶磨佐志(3年)、DF藤原壮志朗(3年)、DF石倉亜連(3年)、MF樋渡蓮音(2年)の不動のメンバーが対人、ハードワーク、チャレンジ&カバーを駆使してゴール前に鍵をかける。ポイントはFW鈴木颯人(2年)、FW森田尚人(3年)、FW愛須隆聖(3年)、1年生のFW田中太賀のアタッカー陣がどこまで奮起できるかにある。

■大津(熊本/5大会連続23回目)
攻撃力:★★★★☆
守備力:★★★☆☆
タレント力:★★★★☆

 プレミアWESTで得点ランキング1位を走るエースMF碇明日麻(3年)を筆頭に、攻撃に変化をつけるMF稲田翼(3年)、MF古川大地(3年)、2年生FW山下景司とパフォーマンスの波が少ない選手が揃っており、簡単に崩れないチームになっている。DF村上慶、GK村上葵とプレミアでも経験を積んでいる将来が楽しみな1年生もメンバー入りし、全学年にタレントを擁している。

【Bランク】

■市立船橋(千葉/2大会連続30回目)
攻撃力:★★★☆☆
守備力:★★★★★
タレント力:★★★☆☆

 プロ注目のストライカーであるFW郡司璃来(3年)を軸にした攻撃はもちろん、今年の市船は例年以上に「堅守」を誇る。右サイドバック佐藤凛音(3年)、センターバックの五来凌空(3年)と宮川瑛光(3年)、左サイドバックの内川遼(3年)の4バックは全国トップレベルの実力と連係力を持つ。実力的には今大会トップクラスであることは間違いないだけに、2回戦の大津戦が上位進出への鍵となる。

■前橋育英(群馬/6大会連続19回目)
攻撃力:★★★☆☆
守備力:★★★☆☆
タレント力:★★★☆☆

 昨年頂点に輝いた昨年のチームの主軸の大半が抜け、残ったのはGK雨野颯真(3年)だけとなり、シーズン序盤は苦戦の連続だった。しかし、主軸を担う2年生がプレミアEASTを戦うなかで逞しさが増してきている。とりわけ、センターバックの山田佳(2年)、青木蓮人(2年)、MF石井陽(2年)、FW佐藤耕太(2年)は注目株で、彼らがどこまでこの夏で成長できるかが2連覇に向けての大きなポイントとなる。

昨年度選手権Vの岡山学芸館、主軸メンバーの奮起次第で上位進出も

【Cランク】

■岡山学芸館(岡山/3大会連続7回目)
攻撃力:★★★★☆
守備力:★★★★☆
タレント力:★★★☆☆

 昨年度の選手権王者は優勝経験メンバーが軸となる。安定感のあるGK平塚仁(3年)、MF田口裕真(3年)、FW田邉望(3年)が攻守の要となるが、全体的にフィジカルベース、技術ベースが高い選手が揃っており、ここからさらにチームとして成長をしていくポテンシャルを有している。組み合わせ的に準々決勝以上まで勝ち上がれる可能性は十分ある。

■桐光学園(神奈川/3大会ぶり15回目)
攻撃力:★★★★☆
守備力:★★★☆☆
タレント力:★★★☆☆

 左サイドMF齋藤俊輔(3年)、右サイドMF松田悠世(3年)という全国トップレベルの強烈な両サイドアタッカーを有しており、さらに中央には決定力の高いFW宮下拓弥(3年)が構える。サイド攻撃からのフィニッシュは全国でもかなりの破壊力があり、この攻撃がハマれば上位進出も十分に狙える。MF西川潤(現サガン鳥栖)を擁して頂点に立った沖縄インターハイの再現も期待される。

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