なでしこジャパン、宮澤ひなたの2発などでW杯初戦5-0快勝 得失点差でスペインを上回りグループ首位へ

なでしこジャパンがザンビアに5-0で快勝【写真:Getty Images】
なでしこジャパンがザンビアに5-0で快勝【写真:Getty Images】

宮澤、田中、遠藤、植木がゴール

 なでしこジャパン(日本女子代表)は7月22日、オーストラリアとニュージーランドで共催の女子ワールドカップ(W杯)の大会初戦ザンビア戦に臨み、5-0の快勝スタートを切った。

 なでしこジャパンは2011年ドイツ大会で優勝の快挙を成し遂げ、15年アメリカ大会は準優勝。前回の19年フランス大会はベスト16で敗退し、今大会では捲土重来を期している。大会初戦には昨秋からの3バックシステムを継続して臨み、主将のDF熊谷紗希は4大会連続出場のピッチに立った。対するザンビアは大会初出場だが、エースFWバーブラ・バンダの得点力は警戒ポイントとして認識されている。

 緊張感のある立ち上がりだったが前半7分、左ワイドのMF遠藤純のクロスがゴール前を通過した逆サイドから右ワイドのMF清水梨紗が折り返すと、中央でMF藤野あおばがシュート。これはGKに阻まれたものの、3バックシステムの長所を出す攻撃を見せた。さらに前半10分には藤野のミドルがゴールポストを直撃と、日本が試合のリズムを掴んだ。

 そうしたなかで迎えた前半21分、日本は右サイドからのフリーキックを得ると中央に送り込んだボールのこぼれ球をFW田中美南が蹴り込んだ。貴重な先制点になったかという場面だったが、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)の進言でレフェリーもオンフィールドレビューを行った判定の後、キック時点でわずかにオフサイドポジションにいた田中が反則とされてゴールは取り消された。

 その後も日本は攻撃的にゲームを進めて藤野や田中がシュートを放つ場面を作ると前半43分、右サイドから藤野がゴール前を横切るボールを供給するとゴール前でMF宮澤ひなたがフリーで合わせて先制ゴール。貴重な1点を奪い、日本が1-0のリードでハーフタイムを迎えた。

 後半も攻撃を仕掛ける日本は後半4分、左サイドからMF遠藤純が最終ラインの背後にラストパスを送ると田中が反応。相手と競り合った末にボールをキープし、左足で蹴り込んだ。しかし、VARの映像確認でわずかにオフサイド。この試合2度目の“幻のゴール”となってしまった。さらに日本は後半5分にもMF藤野あおばが最終ラインの背後に抜け出して相手GKに倒されてPKを獲得したという場面で、VARの映像確認でオフサイドとなりPKも取り消しになった。

 それでも背後を突いていく意識を失わない日本は後半10分、左サイドに遠藤が抜け出すと再び中央へラストパス。フリーで合わせた田中がゴールに流し込み、アシスタントレフェリーもVARからもオフサイドのコールはなく“3度目の正直”でゴールが認められ、2-0とリードを広げた。さらに後半17分、右サイドのスローインからゴールライン際で田中がマイナスのパスを送ると宮澤が走り込んでゴール。これで3点差に広がった。

 後半26分には効果的なサイドチェンジから遠藤がペナルティーエリア内まで進出してGKとの1対1で冷静にゴール。その後に決定機を逸する場面こそあったものの、試合終了間際に背後へのパスに抜け出した途中出場FW植木理子がPKを獲得。これでザンビアはGKキャサリン・ムソンダが2枚目のイエローカードで退場処分になった。このPKは植木が失敗するもGKが前に出るのが早くやり直しに。2度目のチャンスで植木が蹴り込んでゴールラッシュを締めくくった。

 5-0で勝利した日本は前日にコスタリカをシュート45本の猛攻を見せ3-0で下したスペインを得失点差で上回り、グループCの初戦を終えて首位に立った。次戦は26日のコスタリカ戦となり、勝利すれば決勝トーナメント進出が決まる可能性もある。

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