日本代表OBが占うJ1後半戦上位争い 首位横浜FM&2位神戸が抱える“懸念材料”は?

横浜FMと神戸が抱える懸念材料とは?【写真:徳原隆元 & 井上智博】
横浜FMと神戸が抱える懸念材料とは?【写真:徳原隆元 & 井上智博】

【専門家の目|栗原勇蔵】横浜FM、リーグ2連覇の鍵は攻撃陣の好調を維持できるか

 J1リーグはシーズン全34試合の半分を消化し、“後半戦”に突入している。首位に立つ昨季王者の横浜F・マリノスが2連覇を果たすのか、それとも後続のヴィッセル神戸や名古屋グランパス、浦和レッズらが巻き返すのか。「前半戦通信簿」特集の派生企画として、元日本代表DF栗原勇蔵氏に後半戦の上位争いを占ってもらった。(取材・構成=FOOTBALL ZONE編集部)

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 前半戦で首位に立ったのは、20試合消化でリーグトップの44ゴールを叩き出している横浜FMだ。3年目を迎えたケヴィン・マスカット監督は選手をローテーションさせながらシーズンを戦うなかで、リーグ1位の15ゴールを記録するFWアンデルソン・ロペス、FWエウベル、FWヤン・マテウス、日本代表MF西村拓真ら攻撃陣の充実が目を引く。

 クラブOBでもある元日本代表DF栗原氏は、「今年のF・マリノスは相手に競り勝って、勝負強く白星を手にすることが多い」と分析。その観点からリーグ2連覇の可能性も十分だとする反面、主力が離脱する事態になれば、悪い流れに飲み込まれるリスクもあると予想する。

「J1は本来、勝負強いチームが優勝する傾向にあるので、F・マリノスが昨年とはまた違う形で優勝する可能性はあると感じています。ただ、アンデルソン・ロペス、ヤン・マテウス、エウベルという前線の外国籍選手への依存度が高いので、怪我とか海外からの引き抜きで1人でも抜けたり、勝負強さが影を潜めて結果が出てこなくなると危険な香りがします」

 2~4位はヴィッセル神戸、名古屋グランパス、浦和レッズは勝ち点差も少なく混戦。栗原氏も「F・マリノスを含めて上位4チームは安定して勝ち点を拾っているイメージ」と語る。そのなかで、元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタが退団しながらも、FW大迫勇也やFW武藤嘉紀、MF山口蛍、DF酒井高徳ら充実した戦力を誇る神戸について、栗原氏は「たしかに強い」と評価したうえで、懸念材料を指摘する。

「神戸は優勝する力もあるだろうし、期待もあります。でも、リーグ優勝の経験がないので、終盤戦で失速するジンクスにハマってしまうかもしれない。長いシーズンを戦ううえで、優勝争いを経験しているチームはやっぱり勝負どころで力を発揮してくる。選手がどこまでやれるかが重要になってきます。そういう意味では、名古屋は長谷川健太さんが優勝経験のある監督で戦力も整っているし、勝ち点は離れていますけど、鹿島(アントラーズ/勝ち点30で6位)や川崎(フロンターレ/勝ち点28で9位)も巻き返してくると思います。川崎はレアンドロ・ダミアンや小林悠ら怪我人がいますけど、やっているサッカーは上位にいくだけの質がある。シーズンが終わってみたら、この順位だよねというところまで巻き返す可能性は十分でしょう」

 横浜FMの連覇の行方、そして“ストップ・ザ・F・マリノス”に名乗りを上げるチームにも注目が集まる。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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栗原勇蔵

くりはら・ゆうぞう/1983年生まれ、神奈川県出身。横浜F・マリノスの下部組織で育ち、2002年にトップ昇格。元日本代表DF松田直樹、同DF中澤佑二の下でセンターバックとしての能力を磨くと、プロ5年目の06年から出場機会を増やし最終ラインに欠かせない選手へと成長した。日本代表としても活躍し、20試合3得点を記録。横浜FM一筋で18シーズンを過ごし、19年限りで現役を引退した。現在は横浜FMの「クラブシップ・キャプテン」として活動している。

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