久保建英が1年の集大成へ 急成長で本職奪取に「そのレベルの選手になった実感」…ペルー戦に懸ける思い

日本代表の久保建英【写真:徳原隆元】
日本代表の久保建英【写真:徳原隆元】

20日のペルー戦を最後にオフに突入する

 森保一監督率いる日本代表は6月20日にキリンチャレンジカップでペルー代表と対戦する。17日は吹田市内で練習。15日に行われたエルサルバドル代表戦は相手が開始3分で一発退場するアクシデントもありながら6-0で快勝した。MF久保建英(レアル・ソシエダ)にとっては、ペルー戦が充実したシーズンの最終戦。この1年で大きく成長した久保の集大成となる。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部・小杉舞)

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「残りシーズン、僕は1試合。海外組はいい終わり方ができればと思っている。このスタジアム(パナソニックスタジアム吹田)、代表戦はあまり印象は良くないですけど、そういうのも払拭したい」

 ペルー戦が行われるパナソニックスタジアム吹田での日本代表戦は過去7戦行われ、3勝4敗。21年のカタール・ワールドカップ(W杯)最終予選オマーン戦も0-1で敗れ、直近のキリンカップ・チュニジア戦(22年6月)も0-3で完敗した。久保の話すようにここ2戦で連敗を喫している。それでも、今の久保にとっては関係ない。

「エゴは出していくべきだけど、余裕があるのも事実。周りの意見も聞きながら、合わせやすいプレーもできた。個人のアピールの場でもあるけど、彼らの特徴を出すことがアピールにもつながる。彼らの意見を聞いて要求にできるだけ応えるようにした。(昨年の)あの時より自信もみんなからの信頼も感じる。余裕が出てきたというか、焦っていない。結果が出る、出ないではなく、客観的に僕は自分の実力が見られるタイプ。次の試合で結果が出ても出なくても焦ることはない」

 エルサルバドル戦では右ウイングで65分間プレー。インサイドハーフのMF堂安律(フライブルク)と連係を取りながら、ポジションを入れ替わりつつも、本職を全うした。これには久保も「本来のポジションの1つ(右ウイング)でプレーさせてもらえたので、個人の成長というか、そのレベルの選手になった実感がある」と自信を持った。

 この日の取材対応では、何度も「余裕」という言葉が出てきた。それだけ、焦りを感じずプレーできていた証拠だ。ソシエダでの1年間、カタールW杯も経験し、さらにスケールの大きさを感じられるようになった。

 その集大成が次のペルー戦。たった1年前には日本代表の主力に定着できず、自身でもその焦りを口にしていた。そこから日本代表でも絶対的な存在になりつつ、伸び伸びプレーできるようになった。南米の強豪相手にどこまでチームを牽引することができるのか。大きな期待感を抱かせる一戦となりそうだ。

【パナソニックスタジアム吹田での日本代表戦績】
16年6月 キリン杯 ボスニア・ヘルツェゴビナ 1●2
18年9月 親善試合 コスタリカ 3〇0
19年11月 親善試合 ベネズエラ 1●4
21年6月 W杯2次予選 タジキスタン 4〇1
21年6月 W杯2次予選 キルギス 5〇1
21年9月 W杯最終予選 オマーン 0●1
22年6月 キリン杯 チュニジア 0●3

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