ゴール量産体制の札幌MF浅野雄也、兄・拓磨との将来的な代表共闘プランに笑顔 「喧嘩ばかりになると思う」

今季札幌で活躍をしている浅野雄也【写真:Getty Images】
今季札幌で活躍をしている浅野雄也【写真:Getty Images】

湘南戦で今季7ゴール目をマーク

 北海道コンサドーレ札幌のMF浅野雄也が止まらない。5月12日に敵地で行われたJ1リーグ第13節湘南ベルマーレ戦、2-2で迎えた後半30分だった。FW小柏剛からのパスを最終ラインの裏で受けると、左足でゴールに突き刺した。札幌はこの逆転ゴールで勢いを取り戻すと、後半42分にはMFスパチョークがダメ押しゴールを決め、4-2の勝利を収めた。

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 今季の通算ゴール数を「7」とした浅野は、「(小柏)剛からあのボールは出してくれるだろうと信じていました。受けてからは、自分がこだわったプレーをやるだけなので、ゴールにつながってくれて良かった」と、笑顔を見せた。

 そして、チームが逆転できた要因については、「(一度逆転されて)落ち込んだところはあったが、慌てずに1点1点返していこうと話していた。そこで話し合えたから、今日は3点目、4点目につながったと思う」と、ピッチ内で気持ちを折らなかったことを挙げた。

 試合後、ペトロヴィッチ監督からは海外クラブの引き抜きを警戒する言葉も出たが、浅野は「本当ですか」と言ったあと、「なんとも言えないですね」と、満更でもない顔を見せて、報道陣を笑わせた。

 海外移籍については口にできなくても、日本代表の話題はしゃべりやすいだろう。カタール・ワールドカップ(W杯)でもドイツ代表からゴールを挙げたFW浅野拓磨を実兄に持つ浅野のゴールは、この試合を視察した森保一監督も目にしただろう。

「代表は、やっぱりサッカー選手である以上、目指さないといけないと思っています。ただ、変に意識するのではなく、このチームで結果を出すことにこだわっている。その先に代表があればなと思っています」と言い、兄の存在については「もちろん刺激になっています」と言う。

 だが、「サッカーの話は全然しない。連絡も取らないので」と言って、慌てて「でも、仲はいいですよ。仲良しです」と、不仲説が流れないように釘を刺した。仮に代表でコンビを組むとしたら「喧嘩ばかりになると思う」と笑い、「親にそういう姿は見せてあげたい。そういう日がくればいい」と、静かに闘志を燃やした。

 これだけゴールを挙げていれば、もっと欲が出ても不思議ではないが、「欲は出していません。自分ができることをと常に思っていますし、ここで自惚れたら次はない。過去のことは何も考えないようにしています」と、自身のできる最善を尽くし続けることを宣言した。

 今季、札幌に加入した浅野だが、このゴールは札幌のJ1通算500ゴールになったという。カタールW杯でドイツからゴールを挙げた兄も持っていたが、この弟も持っている。それでも、「歴史の中に僕の名前が載るのはありがたい」と言ってから、柄じゃないと思ったのか「でも、特に何も思わないです。積み上げられた歴史をつないでいきたいですね」と言い直した。

 ゴールを量産し、報道陣に囲まれた浅野だが、次の京都戦でも愚直にできることをやり続け、相手のゴールを目指し続けるだろう。

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