フォスター氏がW杯の感動を引き合いに出し苦言

　現地時間12月17日、オーストラリア1部（Aリーグ）第8節メルボルン・シティとメルボルン・ビクトリーによる“メルボルン・ダービー”が行われた。しかし途中で乱入した観客が選手を怪我させる前代未聞の出来事が起き、試合は中止に。この事態にオーストラリア代表OBも「恥ずべきこと」と批判を述べている。

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　メルボルンのAAMIパークで行われたこの試合は前半20分過ぎにメルボルン・ビクトリー側のスタンドから大勢の観客が乱入。メルボルン・シティのGKトム・グローバーに金属製のバケツの様なものを投げつけられ、針で縫うほどの怪我と脳震盪を起こしたとされ、大騒動に発展した試合は中止となった。

　オーストラリアサッカー連盟は「厳しい制裁を与えることになる」と声明を発表。今後、メルボルン・ビクトリー側に勝点剥奪や無観客試合、観客動員制限などのペナルティーが課せられる可能性があるとしている。

　オーストラリア放送局「7NEWS」では、かつて同国代表として活躍したクレイグ・フォスター氏のコメントを紹介。この事件について「恥ずべきことであり、恥ずかしいことだ。サッカー界にとって信じられないような月の終わりに起こった瞬間だ」とカタール・ワールドカップ（W杯）が行われ、世間が賑わう時期の暴挙を批判している。

　フォスター氏はW杯でベスト16入りを果たした代表の感動を引き合いに出し、「文字通り、何十万人ものファンが国中のライブ会場に集まり、サッカルーズ（オーストラリア代表）を観戦し、その一体感と団結力はとても素晴らしいものだった。そして、これを見たとき…一瞬、天国から地獄に落ちたような気持ちになったよ」と騒動を知った際の感情を語っていた。