CL&EUROを制した“2016年の男”C・ロナウド 希代の野心家が狙う「クラブ世界一」の称号

「FIFAクラブワールドカップ」を制覇し、輝かしい1年を締めくくれるか

 今年のバロンドールは、クリスティアーノ・ロナウドで決まりだ――。

 各国でこのような声が挙がっているのも当然かもしれない。何せ、2016年のフットボールシーンはここまで、ロナウドを中心に動いたと言えるからだ。記録にも記憶にも残るゴールハンターが過ごした激動の1年を振り返ってみたい。

 2015-16シーズン、ロナウドの所属するレアル・マドリードは決して好スタートを切ったわけではなく、ラファエル・ベニテス前監督の下で勝ち点3を奪いきれない試合が続いた。しかしロナウドは、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)グループステージで11得点を奪うなど好調をキープ。そのエースの力をさらに引き出したのは、今年1月に就任したジネディーヌ・ジダン監督だった。

 自身も現役時代スーパースターだった指揮官は、ロナウドのプライドを尊重しつつ、重要な試合で100%の力を発揮できるようにコンディションを熟慮。ロナウドはジダン監督の思惑に応えるかのごとく、終盤戦のビッグゲームでことごとくゴールを陥れた。4月2日のリーガ・エスパニョーラ第31節、宿敵バルセロナとの敵地クラシコでは決勝点をゲットし、続くエイバル戦で6シーズン連続となる公式戦30ゴールに到達。CLでもヴォルフスブルクとの準々決勝第1戦を0-2で落としながらも、続く第2戦でハットトリックを達成し、チームを最大の危機から救った。

 ロナウドのゴールマシンぶりに乗せられるかのように、“白い巨人”は前半戦で波に乗れなかったリーガで驚異の追い込みを見せたが、惜しくも優勝は果たせず。しかし、その勢いをCLへとつなげ、決勝ではアトレチコ・マドリードとのスペイン首都決戦を制して2シーズンぶり11度目のビッグイヤー獲得を成し遂げた。

 

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