鎌田大地、ドイツ戦へ“気後れなし” バイエルンと比較「うしろのクオリティーはない」
ブンデスリーガで好調の鎌田、ドイツ代表のチーム力に見解
2大会前のブラジル・ワールドカップ(W杯)で世界王者になったドイツ代表。前回大会は、まさかのグループリーグ敗退を喫しており、今大会は最大限の警戒をもって大会に臨んでくると思われる。
そのドイツと初戦で戦うのが、ほかならぬ日本代表だ。9月の欧州遠征で好パフォーマンスを見せたMF鎌田大地(フランクフルト)は、その後、クラブに戻ってからも好調をキープ。現在は森保ジャパンのキーマンと見られている。
今季リーグ戦13試合で7得点4アシストの鎌田は、ドイツ専門誌「キッカー」のフィールドプレーヤー平均評価ランクで、首位に立っている。驚異的なことだが、鎌田自身は「特に驚きはない」と言い、自身がボランチとして起用されることが多いことが、この評価につながっていると冷静に分析した。
「前の選手は、得点だったり、アシストできないと評価は伸びない。バイエルンの選手は常にあれだけ大量得点をしているので、そういう選手は上にいて当たり前。今年はボランチをする機会があって、ボールももちろん多く触れるし、得点、アシスト以外にも認められるプレーがたくさんある。プレーに安定性が増すのは当たり前だと思う。もちろん良いシーズンを送れていると思うが、自分としては常に『できる』と言い続けていたし、サプライズではない感じですね」と、サラリと語った。
ブンデスリーガで確かな実績を残している鎌田は、ドイツにも気後れすることはない。DFヨシュア・キミッヒ以外の最終ラインのレギュラーを外国籍選手で固めているバイエルン・ミュンヘンと比較して「うしろの選手はバイエルンほどのクオリティーはない」と分析し、「間違いなく、今のバイエルンとドイツ代表なら、バイエルンのほうが強いと思う」と、評価した。
とはいえ、ドイツが簡単に勝てる相手のはずはない。日本は19日から非公開練習をスタートしたが、20日の練習はピッチ脇にあるメディアルームのなかにも、選手たちが互いに出す指示の声が聞こえてくる激しいものだった。
鎌田によれば、ジャイアントキリングを起こすために、非公開練習のなかでは連係を極限まで高めようと試みているようだ。
ドイツの警戒すべきポイントについて、「彼らはゲーゲンプレスという言葉があるように、ボールを奪われてからすごく早いプレッシャーをかけてくる」と言い、「僕たちにできることは……」と続けた。
「今、戦術もやっていますが、ボールを奪ったあとに常にどこが空いているのかをチームとして共有している。極端に言えば、ボールを奪ってから見ずに蹴っても、そこにいないといけないくらいの感覚。あとはそのパスを、ボールを奪ってからの1本目のパスがうまく入れば、良いカウンターができる。そこでミスが続けば、常に相手の時間帯になる。そういう部分を共有しながら今はやっている」
分析が正しく行われ、確実に選手たちがプレーで表現できれば、ジャイアントキリングが起こるかもしれない。