日本代表FW前田大然、前線プレスの役割に言及 「僕が出た時はスイッチ役」ドイツ戦で気を付けたい点は?
カナダ戦では出場なし、初戦ドイツ戦に向け「コンディションも悪くない」
「隠し事はなし」と森保一監督が前日会見で語っていた現地時間11月17日のカナダ戦(1-2)で、日本代表がカタール・ワールドカップ(W杯)初戦のドイツ代表戦に向けて見せなかった1つがFW前田大然(セルティック)のプレッシングだ。同12日のリーグ第16節ロス・カウンティ戦(2-1)で右ウイングを務めたスピードスターは、ドイツ戦で1トップを務める有力候補と見られている。
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本格的な戦術練習は20日の練習以降に始まる見込みだが、19日の朝のミーティングでは、「ライン裏にスペースがあった。カウンターの時に後ろの選手が上がって、スペースができることがスカウティングでもあったので、そういうところを突けたらいい」と、徐々にイメージを作っているという。
また、前田の武器といえばプレッシングだが、「自分が1人で行くというよりは、僕が出た時はスイッチ役になり、チームとして連動性を持てたらいいと思う」と、1人で突っ込むのではなく、周囲との連係が肝要だと語った。
特にドイツには、GKマヌエル・ノイアーがいるため、最終ラインの選手にうまくプレスをかけても、もう1つボールを下げられてプレス回避する恐れもある。「あまりトップスピードで行き過ぎると、切り返されたりするので、そこはうまくやれればと思う」と、相手のプレス回避力を警戒した。
ミックスゾーンに、人一倍泥のついた練習着で現れた前田。「W杯へ向けた気合の表れ?」と聞かれると、「そういうことで」と笑った。「意外に今は、リラックスしていると思います。今も緊張感はありますが、試合が近づけば、もっと緊張感も出てくると思う。コンディションも悪くない」と話すように、調整は順調のようだ。
守備的FWと言われる前田だが、ゴールを挙げるイメージも膨らませている。「守備も得意ですが、FWにはゴールを求められていると思うので、守備だけではなく、それプラスゴール、アシストができればいい。クロスも(ドイツは)ハイボールは強いですが、相手の前に入って先に触るとか、そこは日本の良さだと思うし、チームでもやっているので狙っていきたい」と言い、「スピードでビビらせられればいいかなと思っています」と意気込んだ。
2002年の日韓大会でも、日本の大会初ゴールを挙げたのは守備的FWと言われていた鈴木隆行氏だった。あの大会から20年、UEFAチャンピオンズリーグでも脅威になることが実証されている高い守備力を持つFWのゴールに期待が懸かる。
(FOOTBALL ZONE特派・河合 拓 / Taku Kawai)