日本代表は「GKが不安定に見える」 タレント力へ賛辞も…ドイツ実況者が見た森保ジャパン

現地の“リアルな声”を集めた【写真:ロイター】
現地の“リアルな声”を集めた【写真:ロイター】

【ドイツ発コラム】ドイツ国内における日本代表への“リアルな声”、カナダ代表戦「実況の声」に注目

 カタール・ワールドカップ(W杯)で日本代表はグループリーグ初戦でドイツ代表と対戦する。ドイツ国内における日本への一般的な評価はどんなものなのか。現地の“リアルな声”を集めてみた。今回はスポーツチャンネル「DAZN」ドイツ版で日本代表対カナダ代表の親善試合を放送していたので、ドイツ人実況者がどのような視点で日本を取り上げていたかをまとめてみる。

 知っている選手が多いからか、実況の説明が滑らかだ。選手の名前を間違えたり、情報が乏しくてどんなプレーヤーかの説明がなかったりすることはない。日本を見下す雰囲気もなく、かなりフェアな視点での実況がされていた。

「日本のメンバーは馴染みがあります。ドイツでプレーしている選手が8人もいる。フランクフルトで活躍している鎌田大地、好調フライブルクでレギュラーの堂安律、負傷離脱していたとはいえボルシアMGで信頼を勝ち取っている板倉滉、シュツットガルトでキャプテンの遠藤航と中心選手の1人である伊藤洋輝、スピードと小回りの利く浅野拓磨、シャルケで守備のリーダーを務める吉田麻也、そして2部デュッセルドルフで奮闘している田中碧がそうです」

 前半開始からしばらく小刻みなパスワークでゲームをコントロールし、ボールを奪われると鋭い出足のハイプレスをしかけようとする日本に対して、次のような実況がされる。

「正確なパスワーク、連続したハードワークというのは日本の強みです。すでに名前が知れ渡っている選手もいます。フランクフルトの鎌田や元リバプールで現在はASモナコでプレーしている南野は国際舞台でも評価されていますし、遠藤や板倉という高い守備力を持った選手もいます。バルセロナの育成出身である久保という若い才能も頭角を現してきており、優れたポテンシャルを持ったチームと言えます。

 前線からのプレスとゲーゲンプレスもいいですね。自陣での守備ブロックも悪くない。カナダは多くのシュートを放っていますが、ほとんどが弾かれています。枠を捉えたシュートはほとんどない。ただドイツ、スペイン相手にどこまで今日のようなインテンシティーの高いプレスをかけ続けるのかは注目です。展開力が1つ上の次元にあるチームが相手でも奪い切れるのか、あるいは、プレスを剥がされ危険な局面へとつながってしまうのか」

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中野吉之伴

なかの・きちのすけ/1977年生まれ。武蔵大学人文学部欧米文化学科卒業後、育成層指導のエキスパートになるためにドイツへ。地域に密着したアマチュアチームで、さまざまなレベルのU-12からU-19チームで監督を歴任。2009年7月にドイツ・サッカー協会公認A級ライセンス取得(UEFA-Aレベル)。SCフライブルクU-15チームで研修を積み、16-17シーズンからドイツU-15・4部リーグ所属FCアウゲンで監督を務める。『ドイツ流タテの突破力』(池田書店)監修、『世界王者ドイツ年代別トレーニングの教科書』(カンゼン)執筆。最近はオフシーズンを利用して、日本で「グラスルーツ指導者育成」「保護者や子供のサッカーとの向き合い方」「地域での相互ネットワーク構築」をテーマに、実際に現地に足を運んで精力的に活動している。

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