大迫を超える“日本のエース”へ 注目株・町野修斗を日本代表OBの元同僚が直撃、“不運”の新人時代から飛躍した要因
【町野修斗×栗原勇蔵|特別対談】2018年に横浜FMで同僚だった2人が久々の再会
湘南ベルマーレのFW町野修斗は、プロ5年目でキャリアベストのシーズンを過ごしている。2019年に期限付き移籍で経験したJ3から、J2、J1と着実にステップアップし、今年7月のE-1選手権では日本代表に初選出。サプライズでのカタール・ワールドカップ(W杯)メンバー入りも狙える位置にまで上り詰めた22歳のストライカーの“今”に、横浜F・マリノス時代のルーキーイヤーを知る元日本代表DF栗原勇蔵氏が迫った。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部・小田智史/全2回の1回目)
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――お2人は町野選手がプロ入りした2018年、横浜F・マリノスでチームメイトでした。お互いのファーストインプレッションは?
町野「もう大先輩です! 1年目は怖い人が多いイメージを勝手に持ってしまっていたなかで、勇蔵さんはプライベートもすごく優しくて」
栗原「誰が怖かったのよ?(笑)」
町野「それは言えないです(笑)。あと、勇蔵さんは腕がめちゃくちゃ強くて、マッチアップで(身体を)持たれたら、もう動けなくて終わりだなって感じでした」
栗原「修斗はなんでもできるいい選手だから、きっかけさえあればすぐに試合に出られるだろうと思ってた。でも、F・マリノスに入団した年はアンジェ(・ポステコグルー監督/現セルティック監督)が来た初年度で、やりたいサッカーが浸透せず、(J1リーグ12位と)結果も出ずにチームとして苦しかった。なかなか若手を使う雰囲気ではないところもあって、公式戦に出られず悔しい想いをしただろうけど、(ギラヴァンツ)北九州、湘南で活躍して日本代表まで上り詰めたわけだから、結果的には良かったのかなって」
町野「はい、自分もそう思います」
栗原「レンタルで北九州に移籍した時は個人的にすごく残念だったけど、どんな思いでプレーしてた?」
町野「F・マリノスに戻れるように、日々トレーニングしてました。見返してやるというか、『俺のこと見ておいてくれよ』みたいな感じで必死に頑張っていました」
栗原「北九州、湘南での成長は自分でどう感じている?」
町野「試合に出られるようになったのがかなり大きいですね。そこで得点を決めて、自信もついてきました」
栗原「もともと身体能力、技術の両方を兼ね備えていたからね。特別何かが伸びたというよりは、Jリーグのスピードやパワーに順応して慣れてきたのかなと。日本代表の初選出には『そこまで来たか』と少しびっくりしたけど、今の活躍には何の驚きもないね。F・マリノスでも、『修斗、もったいないよな。試合に出たら活躍しそうなのに』とほかの選手と話していたよ。1年目に苦労したとはいえ、ここまでは順調なサッカー生活を送っているような気がしてる。表情も久々に見たけど、自信にあふれて顔つきも変わった気がする(笑)。自分としては、今年ここまでの8ゴールという結果をどう捉えてる?」
町野「まだまだ全然足りないです。開幕直後はなかなかスタメンで出れないなかで、自分のコンディションに対する手ごたえはありました。スタート(スタメン)で使ってもらって、結果を残せるようになって、コンディションもさらに上がってきた。残り9試合、勢いを殺さず、もっと得点を取っていきたいと思っています」
栗原「今やJリーグでもノリノリの選手の1人だよね(笑)」
町野「(照れながら)ありがとうございます!」