浦和、10日ルヴァン杯でサポーター「声出し」復活 応援エリアは即日チケット完売、ロドリゲス監督「早く見たい」と期待
名古屋とのルヴァン杯準々決勝第2戦は「声出し応援の段階的導入運営検証試合」に指定
J1浦和レッズのリカルド・ロドリゲス監督は、8月9日のトレーニング後にオンライン会見を実施。10日に開催されるルヴァン杯準々決勝第2戦の名古屋グランパス戦は「声出し応援の段階的導入運営検証試合」に指定されていることもあり、「情熱を共有しながら後押しをしてもらいたい」と話した。
浦和は3日の第1戦でアウェーゲームを1-1で引き分け、このゲームを無失点で終えれば確実に準決勝進出を果たすことができる。一方で指揮官は「無失点なら次のラウンドに進めるが、0-0狙いはリスクのある戦い方。勝ちにいって勝利で次のラウンドに進みたい」と話している。
ロドリゲス監督は浦和サポーターについて「2016年のチャンピオンシップ鹿島アントラーズ戦で初めて浦和の試合を見たが、観客に一目ぼれした」と話す。翌年から徳島ヴォルティスの監督に就任して4シーズンを戦い浦和を率いるのは昨季からだが、その出会いは早い段階で訪れていたようだ。
浦和の発表では南北のゴール裏で浦和を応援する7000席と、名古屋を応援する1000席で声出し応援が可能。シーズンチケット対象試合でもあるが、スタジアム全体では上限の50%となる座席数となる。そして、浦和側の声出し応援エリアは即日完売になったという。
公式戦3試合で4人が負傷している苦しい状況だが、ロドリゲス監督の会見は開始予定時刻から段階的に遅れて最終的には1時間遅いスタートになった。その理由を「ベンチメンバーを決めるミーティングによるものだった。たくさんの良いプレーをしている選手がいる。ボランチ2人が負傷というコントロールできないこともあったが、戦術的な交代、アクシデントによる交代、延長による交代と色々なことを考える」とコメント。そして、明日のゲームにおけるスタメンとベンチメンバーは決まったという。
AFCチャンピオンズリーグ(ACL)のゲームでは、制限のないタイ開催で浦和サポーターによる声援を経験しているものの、その時とは人数の規模が大きく違う。ロドリゲス監督は「浦和レッズのアイデンティティーが感じられる試合をしたい。しっかり点を取って勝ち、次に進みたい。攻撃的なサッカーでスペクタクルなものを見せて、終わって1周する時には拍手してもらえるようにしたい。今まで観客が多く入る試合はあったが制限があった。早く見たい」と、期待を口にしている。
ここ2年ほど、無観客による静寂のスタジアムに始まり拍手や太鼓による応援のみとなっていた埼玉スタジアムだが、どのような光景が広がるのかが注目される。
(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)