今夏の欧州移籍市場はアタッカー陣が渋滞で“順番待ち”? サンチェスやレバンドフスキなどの動きに海外注目
夏の欧州市場ではアタッカー陣の動きが活発
6月末を迎え、欧州では新シーズンに向けて移籍市場の動きが活発化している。その中で、イタリアのサッカー専門サイト「トゥットメルカート・ウェブ」では、アタッカー系の選手たちによる“移籍市場の渋滞”を指摘している。
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今シーズンのセリエAを2位で終えたインテルは、新シーズンに向けてベルギー代表FWロメル・ルカクの獲得が決定的とされる上、アルゼンチン代表FWパウロ・ディバラの獲得にも動いている。ディバラはユベントスとの契約が満了したタイミングのために移籍金の必要はないが、既存戦力の整理も同時に進めなければいけない状況にある。
その最たる例がチリ代表FWアレクシス・サンチェスだという。今季27試合5ゴールのアタッカーは33歳を迎えて契約を1年残すが、ディバラを獲得するためには年俸の高いサンチェスを放出することがインテルの意向だとされる。すでに代理人との話し合いが進んでいるが、サンチェスはインテルでの年俸700万ユーロ(約9億8000万円)を「諦めたくない」ため、状況には難しさがあるという。
現役時代にチームメートだったシャビ・エルナンデス監督が指揮を執るバルセロナへの復帰も模索するサンチェスは結論を引き延ばしたいが、その場合は期限付き移籍の形式でインテルにも年俸負担の必要があるという見立てが報じられた。
それ以上に、このオフはサンチェスやディバラのようなアタッカーが市場で“渋滞”を作っていると指摘されている。バルセロナではフランス代表FWウスマン・デンベレの去就が注目される状況にあり、インテルは他にもボスニア・ヘルツェゴビナ代表FWエディン・ジェコの処遇も今オフのテーマの1つになり、ユベントスはアルゼンチン代表MFアンヘル・ディマリア獲得が決定的であるものの、アタッカー獲得に向けて多くの名前が挙がる。このテーマの周辺にあるクラブだけでもアタッカーの交渉は“渋滞”が発生している。
バイエルン・ミュンヘンからポーランド代表FWロベルト・レバンドフスキがバルセロナへ移籍するかどうかが注目されているのが代表的だが、インテルのライバルACミランではリバプールを退団するベルギー代表FWディボック・オリジの獲得が決定的になり、そのリバプールを退団する日本代表MF南野拓実はフランス1部モナコへの移籍が濃厚という欧州の報道もある。今オフの移籍市場は確かにアタッカーの動きが多い印象はある。
新型コロナウイルスの影響が色濃くなった2020年の夏に契約を見直した選手たちにとって、そこから2年後になるこのオフは契約が満了するタイミングや満了1年前になることが増えることも一因にあるのかもしれない。いずれにせよ、移籍市場で名前の挙がる選手たちは順番待ちの列に並びながら、1つの契約が別の選手に影響を与えていく状況に翻弄される可能性もありそうだ。
(FOOTBALL ZONE編集部)