「できれば日本で引退したい」 来日9年の湘南FWウェリントンに根付く“ジャパニーズ魂”

ウェリントンはどのクラブでも愛されてきた【写真:Getty Images】
ウェリントンはどのクラブでも愛されてきた【写真:Getty Images】

ウェリントンの日本愛を支えるファクターの1つがサポーターの存在

 日本でのプレーも9年目、「こんなに長くやれるとは思いませんでした」とウェリントンは笑みを浮かべる。

「日本人選手の技術も高かったし、ダイナミックさやスピードについていけるか最初は不安もあったので、今まで続けられているのは嬉しいです。ブラジルの選手に日本のことを聞かれたら、絶対に日本でのプレーを勧めます。2020年はブラジル(ボタフォゴ)にいたんですが、一緒にプレーしていた選手たちに日本での素晴らしい経験の話をしていました。(2021年に)また日本に行くことが決まった時には、彼らから『運転手でもいいから、一緒に連れて行ってくれ』と言われたものです(笑)。例えば、ブラジルは選手たちへのリスペクトは日本ほどなくて、機械のように扱われ、プライベート面ではきちんとした生活を送れないこともあります。日本ではサッカー外でもリスペクトされてすごくいい生活を送れますし、日本は素晴らしい国だといつも言っています」

 ウェリントンの日本愛は、サポーターによっても支えられていると明かす。

「湘南でも、福岡でも、神戸でも、自分が日本を大好きになる理由の1つがサポーターの存在です。どこにいてもリスペクトしてもらえたし、応援してもらいました。今でも、違うクラブのサポーターからメッセージが来たり、応援してくれていて、言葉に表せないくらい感謝しています。自分も家族も日本が好きで、ブラジルでプレーしている期間よりも、日本での期間のほうが長いので、できれば日本で引退したいくらいの気持ちはあります」

 日本のサッカー、サポーター、文化、名所に魅せられ、“もう1つの故郷”とも言える地でウェリントンは今日も戦い続ける。

[プロフィール]
ウェリントン/1988年2月11日生まれ、ブラジル出身。インテルナシオナル―サンカエターノ―ナウチコ――ホッフェンハイム(ドイツ)―トゥエンテ(オランダ)―デュッセルドルフ(ドイツ)―フィゲレンセ―ゴイアス―ペロタス―湘南―ポンチ・プレッタ―福岡―神戸―ボタフォゴ―湘南。J1通算129試合26得点、J2通算92試合46得点。強靭なフィジカルとヘディングの強さを武器に、最前線で存在感を発揮するストライカー。来日9年目、外国籍Jリーガーの中でも日本愛は強い。

(FOOTBALL ZONE編集部・小田智史 / Tomofumi Oda)



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