田中碧、世界との戦いで感じた現在地と課題 「チームとしての最大値を上げられるのがサッカーの面白さ」

日本代表MF田中碧【写真:高橋 学】
日本代表MF田中碧【写真:高橋 学】

田中はゴールをよりアグレッシブに狙っていくプレーを自身に要求

 日本代表MF田中碧(デュッセルドルフ)は、2021年6月にドイツへ移籍し、森保ジャパンでも中盤で欠かせない戦力となっている。6月13日のオンライン会見では、自身のプレーの幅について「少しずつ広がっていると思う」と語った。

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 森保ジャパンは、カタール・ワールドカップ(W杯)に向けて6月に強化試合4試合をマッチメイク、パラグアイ、ブラジル、ガーナと対戦し、14日にはチュニジアと対峙する。

 パラグアイとガーナには4点を奪った一方、王国ブラジル戦はシュート4本、枠内0本に終わり、ノーゴールに封じ込まれた。田中は、強豪国相手にチャンスを作る難しさを改めて感じたという。

「ブラジルとか強豪とやって思うのは、チャンスを作るのは簡単じゃない。決定機はなかなか作れない。その前の段階、セットプレーやバイタルでのミドルシュートという状況を作りやすいとは思わないけど、回数はある。そこから先は高度なものを求められるけど、そこでミドルを一発決められるか、セットプレーでもそう。相手もミドルを何本も打っているし、ゴールを捉えられる力を自分もつけないといけない。こぼれ球に入っていくようなのも大事だけど、1つうしろのエリアから決めるのも自分自身に求めないといけない」

 田中は今や、4-3-3システムのインサイドハーフで不可欠な存在。自分でもプレーの幅に関して「少しずつ広がっている」と感じているという。

「プレーエリアも、得点したいと思えばペナ内が増えるし、戻る回数も増える。ゲームの中でどこでパワーを使うか考えないといけない。ビルドアップが安定していないのに高い位置でゴール前に入る回数を増やすのは無理がある。どこでパワーを使うか。ゴール前に行きたくてもビルドアップに力を注いだほうがいいとか、そういう細かい判断をしながらやらないといけない。日本には素晴らしい選手がいる。ただ、世界トップを争う国にも素晴らしい選手がいる。個の差を埋めるのは必要だと思うけど、チームスポーツである以上はチームとしての最大値を上げられるのがサッカーの面白さ。スペインとブラジルで少し違う。ブラジル戦のほうが持てたとなるかもしれないけど、チーム全体として突き詰めていければやり合える可能性も上がると思う」

 日本がカタールW杯で結果を残すためには、田中のさらなる飛躍にも期待したいところだ。

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