Jリーグ序盤戦の「サプライズ6人」 伸びしろ十分の大型ルーキー松木、J3の“ネクスト前田大然”ら厳選

J2得点王の小川は持ち前のシュート力やボックス内の強さを発揮

■小川航基(横浜FC/FW)
今季リーグ成績(J2):15試合10得点

 J2の得点ランキングトップの10得点は文句なし。ジュビロ磐田時代は多様な役割や動きを求められるなかで殻を破れなかったが、四方田修平監督が率いる横浜FCでは前線だけでなく、シャドーでも起用されながら、ゴールに向かう仕事にフォーカスして、持ち前のシュート力やボックス内の強さを発揮している。

 地元でもある新天地に完全移籍したことで、戦術面やプレー面だけでなく、ある種の甘えを取り除いたことも“復活”の要因だろう。もともとストライカーとしての才能は高く、現在A代表のエース候補の1人であるFW上田綺世(鹿島アントラーズ)と東京五輪の主力を争っていただけに、まだまだ満足する時ではない。

 なにより彼の最大の課題は継続性であり、現在の得点ペースでシーズンが終わった時に得点王が取れれば、チームとしても個人としても飛躍していけるはずだ。

■横山歩夢(松本山雅FC/FW)
今季リーグ成績(J3):8試合6得点

 今年のJ3も若手からベテランまで、数多くの楽しみなタレントが新たな輝きを放っている。その中でも松本の新エースを挙げないわけにはいかない。若手選手の特集では“殿堂入り”で今さら取り上げる必要もないぐらいだが、Jリーグ全体を見渡してもインパクトのある1人として今回はピックアップした。

 19歳の横山は、昨年から“ネクスト前田大然”として期待されていたが、自分の武器をプロの世界で生かしきれず、シーズンが進むなかで出番も減っていった。それは名波浩監督が就任してからも変わらなかったが、指揮官の指導のもとで課題に向き合い、ディフェンスの背後を狙うストライカーとしての意識を強めたことで、攻撃ビジョンがアプデートされた感がある。

 先日、初招集されたU-19日本代表の合宿では「松本を代表する」意気込みで臨み、練習試合で2ゴールを決めて注目を集めるとともに、カテゴリーに関わらず、試合に出て経験することの価値を証明した。序盤戦だけで6ゴールを荒稼ぎしたことで、対戦相手にも研究され警戒されるなど1つ厳しい局面を迎えているが、ここを抜けたら新たなステージが待っているはずだ。

(河治良幸 / Yoshiyuki Kawaji)

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河治良幸

かわじ・よしゆき/東京都出身。「エル・ゴラッソ」創刊に携わり、日本代表を担当。著書は「サッカーの見方が180度変わる データ進化論」(ソル・メディア)など。NHK「ミラクルボディー」の「スペイン代表 世界最強の“天才脳”」を監修。タグマのウェブマガジン「サッカーの羅針盤」を運営。国内外で取材を続けながら、プレー分析を軸にサッカーの潮流を見守る。

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