「C・ロナウドのためにも…」 仏の猛攻を凌いだペペ、負傷交代のエースに捧げたEURO初戴冠

レアルの盟友を襲った悲劇に奮い立つ 「僕らはピッチの上で戦士だった」

 ポルトガルは現地時間10日に行われた欧州選手権(EURO)決勝で、延長戦の末にフランスを1-0で下し、同国史上初となるメジャータイトルを獲得した。集中した守備でチームを支え、マン・オブ・ザ・マッチを獲得したDFペペ(レアル・マドリード)は、前半途中で無念の負傷交代となったエースFWクリスティアーノ・ロナウド(レアル・マドリード)に捧げる勝利だったと振り返っている。英公共放送「BBC」が報じた。

 ポルトガルに衝撃が走った。前半16分、フランス代表MFディミトリ・パイェとの激しい接触によって左ひざを痛めていたロナウドが涙を流してピッチに座り込んだ。左足にテーピングを巻いて一度はピッチへと戻ったものの、痛みをこらえ切れず、カウンターの局面でも足を引きずって走れない状態になった。同25分に自らベンチに交代を要求する合図を送り、悔しさからかキャプテンマークを投げ捨てて担架で運び出される交代劇となった。守備の要のペペはエースの負傷退場に動揺しながらも、チームがより強く団結することができたと語っている。

「僕らにとって、最も重要な男を失うことは本当にタフだった。彼はどんな時でも得点を決めてくれる。僕らは彼のためにも勝とう、この状況を乗り切ろうと言ったよ。彼は違いを作れるが、僕らはピッチの上で戦士だった」

 ポルトガルはペペを中心とした守備陣と、最後方で好セーブを連発した守護神GKルイ・パトリシオ(スポルティング・リスボン)の奮闘により無失点を維持。後半アディショナルタイムにFWピエール=アンドレ・ジニャク(ティグレス)の決定機がポストを叩くなど、運にも恵まれて0-0のまま90分間を戦い抜く。

 

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