岩清水梓、なでしこJの女子アジア杯グループステージ総括 「特徴をしっかりと表現できている」と評価した選手とは

なでしこJの女子アジア杯グループステージ総括【写真:AP】
なでしこJの女子アジア杯グループステージ総括【写真:AP】

大会3連覇へ、日本が2勝1分の首位でグループ突破

 なでしこジャパン(日本女子代表)は、女子ワールドカップ(W杯)予選を兼ねた女子アジアカップに参戦しており、1月27日のグループステージ第3節の韓国戦で1-1と引き分けた。2勝1分で決勝トーナメント進出を決め、30日の準々決勝(日本時間17時キックオフ)でタイと対戦する。2011年に日本サッカー界初のW杯優勝を経験した元なでしこジャパンDF岩清水梓(日テレ・東京ヴェルディベレーザ)に、グループステージの3試合を総括してもらった。(取材・構成=FOOTBALL ZONE編集部)

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 女子アジアカップを戦っているなでしこジャパンは、初戦のミャンマー戦を5-0、ベトナムとの第2戦を3-0、そしてグループ最終戦の韓国戦を1-1と引き分け、2勝1分のグループ首位で決勝トーナメント進出を決めました。

 1戦目のミャンマー戦は相手がブロックを作るなかで5ゴールを決めたことは評価できると思います。相手も守備を固めてきましたし、GKのレベルもすごく高いと感じたので、なかなかゴールは割れないなと印象もありました。そのなかで5ゴールが取れたのは非常に良かったと思います。

 続く2戦目のベトナム戦も、ミャンマーよりレベルが高いので前半は少し苦戦していましたが、GKのミスに対して、ちゃんと詰めていた成宮唯選手のゴールで先制しました。ラッキーなゴールと言えばそうですけど、そこにいるかいないかの差は大きい。そういう意味では虎視眈々と狙っているところが、大事なゴールになりました。成宮選手はしたたかさというか、予測して走り込めるという彼女自身の特徴を、今大会をとおしてしっかりと表現できている選手だと感じています。

 第3戦の韓国戦は、これまでとはまったくレベルが違いました。初戦も第2戦でもほとんど守備に回る時間がなくて、最終ラインにかかるプレッシャーもありませんでした。でも韓国戦では最初の得点のチャンスが日本側にあったというだけで、逆に韓国側に同じようなスピードを使ったシーンがあったら、また違った展開になっていたかもしれません。両チームとも、過去2試合での対戦相手とはレベルが違う相手との対戦になったので、立ち上がりからゲームが動いたということは非常に大きなポイントだったと思っています。

 特に引き分けでもいい、という考えがチームに浸透していれば、あの時間帯での先制点は本当に大きかった。相手は早い段階から2点を取らないといけない状況になりましたし、最後に決められたのが後半40分でした。この時間帯は、残り時間をどう戦っていけばいいのかを迷う時間帯ではなく、跳ね返して時間を稼げばいいという時間帯だったので、早い時間帯に1点を取っていて、1-0の時間帯が長かったというのを考えると、精神的に優位に試合を運べていたと思います。

 ただ、失点したあとにあったCKは見ていて怖かったですね。ゴールが決まった時はチ・ソヨン選手が蹴っていなくて、中にいたので怖さを感じていたんですけど、失点したあとのCKはキッカーだったので一度跳ね返せば大丈夫かなと思って見ていました。

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