「これは正しい?」 ミランの“幻の同点ゴール”判定が物議「大きな疑問があった」
1点ビハインドの後半45分、ケシエがネットを揺らすもオフサイド判定で取り消し
イタリア1部ACミランは現地時間12月19日にセリエA第18節でナポリと対戦し、0-1で敗れた。試合終了間際にMFフランク・ケシエが決めた同点弾はオフサイドで無効となり、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)介入によって取り消しとなったこの判定が物議を醸している。
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2位ミランと3位ナポリによる直接対決は、1点を争う熱戦だった。前半5分にアウェーのナポリがMFピオトル・ジエリンスキのコーナーキック(CK)からMFエリフ・エルマスが頭で合わせて先制し、その後は一進一退の攻防が続いた。
そして、ナポリが1-0でリードしたまま迎えた後半45分に問題のシーンが訪れる。左サイドからペナルティーエリアに放り込まれたクロスを途中出場のFWオリビエ・ジルーが頭で落とすと、混戦の中で最後はこぼれ球をケシエが右足で流し込んでゴールネットを揺らした。試合終盤の劇的な同点ゴールにスタジアムは沸いたが、ここでVARが介入。オンフィールドレビューの末に主審はシュートの前にオフサイドがあったと判定し、ノーゴールとした。
ジルーはナポリDFファン・ジェズスとの競り合いに勝って頭でボールに触ったあと、そのまま相手DFフアン・ジェズスともつれ合う格好でピッチに倒れていた。その落としをミランMFピエール・カルルが拾い、それに対してフアンがクリアを試みたが、カルルがボールタッチした瞬間にオフサイドポジションにいたジルーがフアンのプレーに影響を与えたと判断され、オフサイドとなった。
非常に際どいシチュエーションなだけに、このオフサイド判定は物議を醸しているようだ。オランダのスポーツチャンネル「Ziggo Sport」のサッカー専門ツイッターは当該シーンのハイライト動画を公開し、「ケシエの同点ゴールはジルーのオフサイドで取り消された。これは正しい?」と疑問を投げかけた。
衛星放送「ユーロスポーツ」イタリア版も、この判定について「大きな賛否両論があるだろう」「ジルーはフアン・ジェズスとの空中戦でピッチに倒れていた時にオフサイドと判定されたが、大きな疑問があった」とやはりジャッジに疑問を呈している。
ケシエの劇的弾が認められずに0-1で敗れたミランは、ナポリに勝ち点で並ばれて(39ポイント)3位に転落した。上位争いのなかで重要な意味を持つゴールだっただけに、大きな注目を集める判定となったようだ。