「終わりでもあり始まり」 天皇杯優勝の浦和、「3年計画」ラストイヤーに向けたビジョン

守護神・西川は年長者としてチームをまとめる役割を継続

 2019年末に3年計画を打ち出し、今季で2シーズン目が終わる浦和だが、その間に30代半ばで12年以降のミハイロ・ペトロヴィッチ監督時代、あるいは17年のACL制覇で主力だった選手たちが次々にチームを去っている。その世代の中でチームに残るGK西川周作には、違った意味での役割も多く残る。

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「試合が始まる前も退団する選手が決まっているなかで戦うのは感情も難しかった。準決勝と同様に頼もしい仲間がいてくれるのは大きかったし、サポーターの後押しがそういう感情も吹っ飛ばしてくれた。準決勝ではウガ(宇賀神)、決勝ではマキ(槙野)、これまでレッズを支えてくれた2人が結果を出してくれて、来季の僕たちにACLの切符を残してくれた。喜びを分かち合いたいし、残された僕らは浦和の責任を背負って戦っていかなければいけない」

 西川は今季、ユースから昇格したばかりだが才能に満ちあふれたGK鈴木彩艶と現実的なレギュラー争いとなり、6月頃にはリーグ戦の出場から離れた時期もある。それについて「今までに経験のないシーズンだった。最終的にピッチの上で戦い続けられて、浦和レッズにタイトルももたらせた。良いことも悔しいこともあったけど、最後に笑って終われたのは良かった」と話した。来季もまた、簡単に出場が約束されているわけではない。それでも、チームをまとめていく年長者としての仕事はそこにある。

 ペトロヴィッチ監督の時代から少し混乱した時期を経て、3年計画のスタートと今季から就任のリカルド・ロドリゲス監督との戦いまで、その時期を知る西川と関根は一気に陣容が入れ替わりつつあるチームの中でも、その存在の重要性や責任は増すだろう。3年計画の集大成となる来季、チームを引っ張る、あるいはまとめることが求められると言えそうだ。
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(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)



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