ファン・ハール監督に“最強の後ろ盾” ファーガソン氏が「彼は正しいことをしている」と支持

 

「彼のこれまでのチームへのアプローチは際立っている」

 

 今季、マンチェスター・ユナイテッドのルイス・ファン・ハール監督は1億5000万ポンド(約270億円)の強化費を投じ、なりふり構わぬ補強などでクラブOBや地元メディアから批判を浴びてきたが、ここにきて最強の後ろ盾を手にした。名将サー・アレックス・ファーガソン元監督がクラブの公式チャンネル「マンUTV」に登場し、ファン・ハール監督を擁護した。

「ルイス・ファン・ハールは多くのことを変えている。そのことについて考察を巡らせると、彼は正しいことをしているのだと思う。テラスを片付けて、自分のチームを作ろうとしている。なぜなら、彼は経験があり、チーム作りをする能力を持っているからだ」

 ファーガソン元監督はそう語っている。

 ファン・ハール監督は余剰戦力とみなした選手たちを次々と移籍させ、イングランド代表FWダニー・ウェルベックをアーセナルに、日本代表MF香川真司をドルトムントに放出。一方でモナコからコロンビア代表FWラダメル・ファルカオ、レアル・マドリードからアルゼンチン代表MFアンヘル・ディマリアを獲得するなど、大型補強を敢行した。

 元イングランド代表のポール・スコールズ氏やフィル・ネビル氏ら有力OBから、その補強ポイントや生え抜きのウェルベックをライバルクラブに放出したことなどを批判されてきた指揮官。さらに今季リーグ開幕戦で敗れ、リーグカップ初戦で3部MKドンズに0-4で大敗したことから批判は高まっていたが、リーグ戦3勝2敗2分けと勝率を上げ、非難の声はひとまず沈静化していた。

「彼のこれまでのチームへのアプローチは際立っている」とも称えたファーガソン氏。昨年勇退時に自ら後継者に指名したデイビッド・モイーズ元監督はロングボールを多用する独特の戦術を導入も奏功せず、昨季途中に解任された。モイーズ政権は早期崩壊に終わったが、ファーガソン氏がクラブ最大の功労者であることに変わりはない。“ご意見番”のお墨付きを手にしたオランダ人指揮官は、さらなる大ナタを振るうことになりそうだ。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

 

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