スペイン紙選定「バルサ失敗補強ワースト10」 常勝軍団の“黒歴史”にブラジル人が5選手も…

アーセナル卒業生2人も不名誉なランクイン

 バルサの守護神は下部組織出身のGKビクトール・バルデスが長年務めてきたが、バルデスが若手の頃に獲得したトルコ人GKルストゥ・レチベルはまさにノーインパクトだった。日韓W杯でトルコを3位に導く原動力となったルストゥは、バルデスとの正守護神争いに敗れてバルサでの公式戦出場はわずか7試合に終わった。とはいえ移籍金は発生していなかったため、他の選手に比べればダメージは年俸分で食い止めることができた。

 現在のバルサ黄金期を築いたジョゼップ・グアルディオラ体制でも、ハズレ補強がなかったわけではない。1000万ユーロ(約12億円)を払って獲得したブラジル人DFエンリケは2014年ブラジルW杯の母国代表にも選出された実力者だが、公式戦出場はゼロ。スペイン人指揮官のポゼッションスタイルには対応できなかった。またブラジルの有望株と言われたFWケイリソンも1400万ユーロ(約16億8000万円)で獲得しながら、バルサの公式戦に出られずじまいだった。

 ペップ戦術に対応できなかった選手は、獲得の“お得意様”である元アーセナルの選手にも多い。ベラルーシの天才と言われたMFアレクサンドル・フレブは移籍金1700万ユーロ(約20億4000万円)を払って獲得したが、その柔らかなドリブル突破はMFアンドレス・イニエスタのように生かすことはできなかった。本人も「エゴをなくし、グループでプレーすることがバルサの強さだと理解するのに時間がかかった。成功できなかった理由だと自分を責めている」と語ったように、周囲との連動性が高まらなかった。フレブは後年、アーセナルから移籍したことを素直に後悔している。

 不動のアンカーであるMFセルヒオ・ブスケッツを脅かす存在として期待されたカメルーン代表DFアレックス・ソングも、フレブと同様に序列を覆せなかった。1900万ユーロ(約22億8000万円)をはたいて獲得もブスケッツの牙城を崩せず、センターバックとしてもDFハビエル・マスチェラーノの域に達せなかった。昨季まではウェストハムに期限付き移籍していたが、来季もバルサに戻る可能性は薄い。

 

page1 page2 page3

今、あなたにオススメ

トレンド

ランキング