カンボジアの日系サッカークラブ、コロナ禍でホテル・レストラン事業を展開するワケ

アンコールタイガーFCが「Angkor Tiger Resort」を22年1月1日に開業【写真:(C)アンコールタイガーFC】
アンコールタイガーFCが「Angkor Tiger Resort」を22年1月1日に開業【写真:(C)アンコールタイガーFC】

コロナ禍でホームタウンは失業率悪化「サッカークラブを超えたクラブに」

 カンボジアのプロ1部リーグで集客1位の人気を誇る日系クラブのアンコールタイガーFC(オーナー:加藤明拓)が、ホームタウンのシェムリアップ州で新たにホテル事業として「Angkor Tiger Resort」、レストラン事業として火鍋屋の「Tiger Lucky Hotpot」を2022年1月1日に開業する。新たなサッカークラブの形として注目を浴びている。

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 人気サッカークラブのブランド資産を活用した財閥作りを目指しているアンコールタイガーFCは、そのスタートとして2年前から金融事業「Tiger Cash」を展開。開業準備中に70万ドル(約8000万円)を横領されるという事件があったものの、山あり谷ありで現在は黒字化し、順調に成長しているという。

 さらに、今回はホテル事業とレストラン事業の展開を開始。シェムリアップ市はコロナ禍で観光事業が壊滅的な状況となっており、失業率も上がっているが、そのなかでなぜ大きな打撃を受けているホテル、レストランという業種に手を出すのだろうか。

「現在、シェムリアップの観光業はストップしているが、数年以内に必ず観光が再開して、トラベルバブルが来ると読んでいる。確かにリスクもあるかもしれないが、サッカーと一緒で時にはリスクをおかして攻めていくことが必要。そう思って意思決定をした。その1週間後に政府から現在止まっているシェムリアップ空港の再開と1月1日からワクチン接種者の入国隔離ゼロの方針が示された。タイガーはサッカークラブを超えたクラブになるべくシェムリアップのGDP向上をビジョンに掲げている。1人でも多くの観光客を呼び、滞在日数が増えるように、サッカーとホテル、レストランで貢献していきたい」

クラブトークンも発行しているアンコールタイガーFC【写真:(C)アンコールタイガーFC】
クラブトークンも発行しているアンコールタイガーFC【写真:(C)アンコールタイガーFC】

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 加藤オーナーはこう語る。アンコールタイガーFCは日本の「フィナンシェ」というプラットフォーム内でクラブトークンを発行しているが、その購入特典として3泊無料のメニューを追加。今後は日本でもサポーターを増やし、トークン保有者での観戦ツアーも企画していく予定だという。

 現在はすべて独資で展開している「タイガーブランド」だが、今後は日本の企業と協働で活用し、事業展開することも考えているとのこと。新しいサッカークラブの形として、日本のチームが参考にできる部分もありそうだ。

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