「プレーで引っ張れる選手に」 町田MF佐野海舟、“狩人”から攻守万能への進化の誓い

町田所属3年目の佐野海舟は不動のボランチに成長【写真:ⓒFCMZ】
町田所属3年目の佐野海舟は不動のボランチに成長【写真:ⓒFCMZ】

仏代表MFカンテ、東京五輪に出場した遠藤航や田中碧を参考にボランチとして成長

 クラブ史上初のJ1リーグ昇格を目指すFC町田ゼルビアは、10月3日にホームで行われるJ2リーグ第32節で2位・ジュビロ磐田と対戦する。残り11試合で、自動昇格権を得られる2位との勝ち点差は11。絶対に落とせない一戦でキーマンの1人となるのが、ボランチのMF佐野海舟だ。「可能性がある限り、上を目指し続ける」――。向上心と反骨心を胸に、成長を続ける20歳を直撃した。

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 フットサルをやっていた父親の影響で、4歳からサッカーを始めた佐野は、物心ついた時からボランチ1本で勝負してきた。鋭いボール奪取が最大の武器だが、米子北高から町田へ加入した2019年は、J2リーグ21試合に出場するもサイドバックでの起用がメイン。「ボランチで勝負したい」と臨んだ2年目に中盤のポシションを奪い、3年目の今季もランコ・ポポヴィッチ監督率いるチームの屋台骨を担っている。佐野自身、昨季の経験が自信につながっていると話す。

「1年目は試合には出ていた反面、ポジションもボランチではなく、上手くいかないことだらけでした。『2年目からずっとボランチで出る』という気持ちでやっていて、使い続けてもらうことができた。1年ずつ、すべてがつながっている感じです。今はいろんなポジションをできることも大事だと思いますけど、ボランチで勝負していきたいと思っています」

 佐野はこれまで、小柄ながらも世界屈指のボール奪取力を誇るフランス代表MFエンゴロ・カンテ(チェルシー)を参考にし、自身の特長を磨いてきた。そして、新たに攻撃面でも成長すべく、東京五輪に出場したMF遠藤航(シュツットガルト)やMF田中碧(デュッセルドルフ)のプレーも見るようになったという。

「自分の特長は狩る部分。今までカンテ選手を見て勉強していました。遠藤航選手、田中碧選手はオリンピックを見ていても、守備もできるし、攻撃の大事なところで前に出て行ける。パスの視野とかは自分の目指しているところです。去年はボールを受けても、横や後ろへのパスが多かったですけど、今年はだんだん前につけられる回数は増えてきて、ボールを持った時のパス、積極的にゴールを狙いに行くプレーは手ごたえを感じています」

 ポポヴィッチ監督が、「常に前を選んでいけるようにしてほしい」とリクエストをし続けているのも、佐野に対する期待の表れだろう。

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