「プレーで引っ張れる選手に」 町田MF佐野海舟、“狩人”から攻守万能への進化の誓い

今季は持ち前の守備だけでなく、攻撃でも進化を見せている【写真:ⓒFCMZ】
今季は持ち前の守備だけでなく、攻撃でも進化を見せている【写真:ⓒFCMZ】

大先輩の李漢宰氏から「6番」を受け継ぎ、プレーで引っ張っていける選手を目指す

 佐野は今年、町田で7年間プレーし、昨季限りで現役を引退したMF李漢宰氏(現クラブナビゲーター)が着けていた「6番」を受け継いだ。クラブのレジェンドであり、同じボランチだった李漢宰氏からの期待を感じながら、チームの中心選手への思いを強くする。

「ハンさん(李漢宰)はFC町田ゼルビアにとって特別な方。6番を受け取ったプレッシャーもありますけど、それ以上に『やってやる!』『やらないといけない』という前向きな気持ちが大きいです。ハンさんがピッチに入ったら、空気が変わって、チームの士気、勢いが目に見えて上がっていました。自分もそういう選手になれるように、もっとボールに厳しく、ファイトしないといけない。練習を観にいらっしゃった際には、期待してるという声掛けをしてくださるので、まだまだやらないといないです」

 町田は8月29日のJ2リーグ第27節ヴァンフォーレ甲府戦(3-0)から5戦負けなし(4勝1分)で、10月3日に2位の磐田と対戦予定。自動昇格の2位以内に食い込むためには、絶対に落とせない一戦だ。それでも、佐野は「いつも通り、目の前の試合を全員で勝っていければいい」と平常心を貫く。

「今の順位に満足している選手は1人もいません。相手は上位のチームで、必ず勝たないといけないですけど、磐田だからというわけではなく、自分たちの戦いをするだけ。監督からも『目の前の試合を大事にしろ』と常に言われています。自分としては、怪我した時の分、試合に出て、チームにどんどん貢献していきたいです」

 高校進学の際、セレクション不合格が続き、挫折を味わった佐野。それでも名門の米子北高入りを果たし、「常に這い上がっていく人生」でプロの世界にたどり着いた。自身の信条でもある反骨心を忘れず、クラブや応援してくれる人々への恩返しを誓う。

「新しいクラブハウスもできて、あとは自分たちがやるだけ。コロナ禍で声が出せないなか、(スタジアムに)足を運んで見に来てくださる方のためにも必ず昇格したいし、自分が知らない時から町田で戦ってこられた方々への感謝も忘れず、毎日練習していきたい。上がある限りはそこを目指し続ける。それでも届かないくらい厳しい世界ですけど、プレーで引っ張っていける選手になります!」

 偉大な李漢宰から受け継いだ「6番」が、佐野海舟の背番号として広く周知されていくのも、時間の問題だろう。

【試合情報】
開催日:2021年10月3日(日)
カテゴリー:J2リーグ第32節「玉川大学マッチデー」
対戦カード:FC町田ゼルビア vs ジュビロ磐田
キックオフ時間:15:00
試合会場:町田GIONスタジアム

情報・試合に関するイベント情報などはこちら
https://www.zelvia.co.jp/news/news-182382/

(FOOTBALL ZONE編集部)



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