「生きた心地がしない」 J1名古屋の“絶対的リーダー”が明かす大怪我との闘い

怪我で離脱中の名古屋の丸山祐市【写真:Getty Images】
怪我で離脱中の名古屋の丸山祐市【写真:Getty Images】

5月のリーグ戦で右膝前十字靱帯を損傷…シーズン絶望の大怪我を負う

 名古屋グランパスで4年目のシーズンを迎えた丸山祐市は現在、右膝の大怪我からの復帰を目指し、懸命なリハビリに励んでいる。名古屋の絶対的リーダーとして充実のシーズンを送ってきた矢先、突如としてアクシデントに見舞われた丸山は、果たしてどのような心境で日々を過ごしてきたのか。(取材・文=今井雄一朗)

   ◇  ◇  ◇

 5月15日に行われたJ1リーグ第14節、清水エスパルス対名古屋グランパスの後半7分にそのアクシデントは起きた。清水の縦パスに対し名古屋の丸山祐市が食いつき交錯。倒れ込んだ背番号3は右膝を両手で押さえて動けない。

「内側を痛めたなと思ったんです。ちょっと痛い、でも2-0で勝っているので、ここは無理をしなくていいなと。ヤス(木本恭生)もいてくれたので」

 少し時間を置いて立ち上がり、自分の足でIAI日本平スタジアムのピッチを後にする姿を見て、それほどの重傷ではないと感じた人もいただろう。しかし9日後、クラブから発表された負傷の状況は想像以上に重いものだった。

「右膝前十字靱帯部分損傷および内側側副靭帯損傷」で全治は6~8カ月。マッシモ・フィッカデンティ監督下では、それまで公式戦全試合にフルタイムで出場してきた。いわば“替えの利かない男”の長期離脱は、チームの戦い方そのものに影響を及ぼしかねないインパクトがあった。

 内側靭帯の負傷と考えていた丸山にとっても、前十字靭帯損傷の診断は重いものだった。

「ショックというか、終わったな……という感覚はありました。もちろんチームに迷惑をかけるし、家族にもすごく迷惑をかけるなと思いましたね」

 努めて冷静に語る丸山だが、もちろんその現実を受け入れるのは容易なことではなかったという。

「やっぱり実際に怪我をして、痛みもなくなるんですよ、前十字って。正直、怪我してないんじゃないかなって思うくらいに症状は出ないんですね。寝て、起きて、『怪我したんだっけ?』ってぐらいに。でも実際は怪我をしていて、手術日が決まるまでは逆に生きた心地がしないというか。そこがスタートラインになるので、手術日が決まるまでは気分は落ち込んでいたというか、サッカー選手だけど、サッカーを取り上げられてしまったという感じでしたね」

 右膝の前十字靭帯を負傷するのは2度目だが、高校時代に1年以上もプレーすることが出来なかった経験は「正直ほとんど覚えてない」という。プロになってからは初めての経験で、リハビリの毎日もメンタルはどうしても浮き沈みするもの。「良い時も悪い時もありますね。感情のコントロールが大事と言いますが、簡単ではありません」と丸山は言う。だが、プロ10年目で日本代表経験もある実力者は、自分の律し方を心得てもいる。

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今井雄一朗

いまい・ゆういちろう/1979年生まれ。雑誌社勤務ののち、2015年よりフリーランスに。Jリーグの名古屋グランパスや愛知を中心とした東海地方のサッカー取材をライフワークとする。現在はタグマ!にて『赤鯱新報』(名古屋グランパス応援メディア)を運営し、”現場発”の情報を元にしたコンテンツを届けている。

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