延長120分とPK戦の激闘制した! レアルがアトレチコ下し、史上最多11度目のCL制覇果たす

勝利のPKキッカーは千両役者ロナウド

 決定機を防いだ直後、アトレチコが真骨頂の粘りを攻撃面でも見せつける。MFガビの浮き球を右サイドでDFフアンフランがダイレクトで折り返すと、ゴール前に走りこんだカラスコが体を投げ出して押し込み、1-1の同点に追いついた。その後もフアンフランのクロスをニアサイドでトーレスが合わせるなどチャンスを迎えたが、2年前の決勝と同じく1-1のまま延長戦へと突入した。

 120分間の戦いに持ち込まれたなかでレアルはDFマルセロ、ベイル、MFモドリッチが次々と足をつってしまう。アトレチコも延長後半に入ってDFフェリペ・ルイス、MFコケが内転筋を痛めたもののシメオネ監督は交代枠を2つ残しており、それぞれDFルカ・フェルナンデス、MFトーマスとの交代で事なきを得た。

 両者死力を尽くしたが延長戦でもスコアは動かず、試合は2011-12シーズン以来のPK戦となった。運命を分けるPK戦、先攻のレアルは1人目のキッカーに消耗度の少ないMFルーカス・バスケスを指名した。24歳の新鋭は落ち着いてGKの逆を突いて成功。後攻アトレチコの1人目は後半にPKを失敗したグリーズマンだったが、こちらもきっちりと決めた。

 3人目まですべての選手が成功するなかで、明暗が分かれたのは4人目だった。レアルのDFセルヒオ・ラモスが成功させた一方で、アトレチコはフアンフランのシュートがポストを直撃して失敗。決めれば優勝が決まる5人目を託されたのはロナウド。これをゴール右に決めたエースはユニホームを脱ぎ、歓喜を爆発させた。激闘のマドリード・ダービーはレアルの前人未到のウンデシマ(11度目の欧州王座)で決着がついた。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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