「日本サッカーの概念を変える」と絶賛した選手は? メキシコ戦出場14人を金田喜稔が採点

追加点となるPKを決めたMF堂安律(写真中央)【写真:AP】
追加点となるPKを決めたMF堂安律(写真中央)【写真:AP】

久保の先制弾は「堂安との阿吽の呼吸があってこそ」

■久保建英(レアル・マドリード)=★★★★★

 2試合連続、しかも立ち上がり6分という時間帯での先制ゴールはチームに勇気を与えた。終盤はやや疲れも見えてボールを簡単に失うシーンもあったが、勝利への貢献度を考えれば文句なしの“5つ星”だろう。得点シーンは改めて、堂安との良好な関係性を示した。右サイドを抜けた瞬間、迷いのないコース取りで走り出し、相手のマークが遅れたところを見逃さず、一歩前に出てワンタッチでアウトサイドで決め切る決定力は凄い。守備でも相手のアンカーを監視する役割を全うした。

■堂安 律(PSV/→後半34分OUT)=★★★★★

 南アフリカ戦では堂安らしくないミスも散見される低調なパフォーマンスだったが、中2日で迎えた勝負のメキシコ戦で1得点1アシストと結果を残すのはさすがだ。酒井からの縦パスに抜け久保へ送った右足でのクロスは、2人の間に阿吽の呼吸があってこそ。その5分後にはプレッシャーのかかるPKで、落ち着いてど真ん中に蹴り込んだ。そんな攻撃面での働きはもちろん、逆サイドの相馬とともに守備面での貢献も素晴らしかった。時には長い距離を走り、酒井やボランチを助けていた。

■遠藤 航(シュツットガルト)=★★★★★

 相手にプレスをかけられた状況でのボールを“取る力”と“取られない力”が秀逸。スピードはそれほどあるわけではないが、体を使ってキープしながら最善のコースを見つけてパスができる技術も持ち合わせており、メキシコ相手にも違いを見せてくれた。特に守備面では対峙した相手に対して前を向かせないディレイではなく、最初の選択肢としてボールを奪いにいく。相手との距離、体の使い方、足の入れ方、どの瞬間にどうやって寄せて、体をブロックしながらファウルにならないようにボールを奪うのかという技術は、日本サッカー界の今までの概念を変えるくらいのもの。世界と戦ううえでの新しい守備の概念を示してくれている。

■田中 碧(デュッセルドルフ)=★★★★

 相手の退場を誘発した堂安への的確なパスは、田中だからこそのプレー。南アフリカ戦以上に守備意識を高く保ちながら、密集地帯でボールをさばいてリズムを生んだ。遠藤とのコンビも申し分なく、中盤を引き締め、特に前半の良い流れを導いている。一方、数的優位になりながら劣勢となった終盤の約20分では、もっとゲームを仕切ってほしかった。三笘と前田が入った両サイドを走らせ、高い位置でキープさせるなど、1人多いなかで時間を上手くコントロールする配球がもっとできたはずだ。

金田喜稔

1958年生まれ、広島県出身。現役時代は天才ドリブラーとして知られ、中央大学在籍時の77年6月の韓国戦で日本代表にデビューし初ゴールも記録。「19歳119日」で決めたこのゴールは、今も国際Aマッチでの歴代最年少得点として破られていない。日産自動車(現・横浜FM)の黄金期を支え、91年に現役を引退。Jリーグ開幕以降は解説者として活躍。玄人好みの技術論に定評がある。

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