久保“5つ星”、「ミスだらけ」と低評価の選手は? 南アフリカ戦出場15人を金田喜稔が採点

緊張感のある五輪初戦、難しい展開のなかで無失点に抑えたGK谷にも“5つ星”評価

<DF>
■中山雄太(ズウォレ/→後半27分OUT)=★★★★

 守備面の安定感を買われてのスタメン起用で、その役割をしっかりとこなした。前方の三好が中へ絞ることで何度か効果的な攻撃参加も披露。左足で巻いたクロスのほか、飛び出しながらダイレクトで正確に折り返すなど、南アフリカ守備陣を脅かすプレーを見せていた。

■板倉 滉(フローニンゲン)=★★★★

 冨安がメンバー外となるなか、センターバック(CB)としてフル出場。相手のアタッカー陣に対する守備、ビルドアップともに“代役”という状況を感じさせない安定感を見せていた。メキシコ戦以降に冨安が出場できるのかが不透明となっているだけに、日本の守備の鍵を握る1人になりそうだ。

■吉田麻也(サンプドリア)=★★★★

 継続的にCBコンビを組んできた冨安が不在となったが、板倉ともスムーズな連係を見せて無難にプレー。高さを含めた1対1の局面で南アフリカ攻撃陣に主導権を渡さなかった。DF陣を統率し、後半4分には相手最終ライン裏に抜け出した林へ浮き球のパスを送るなど、オーバーエイジとして攻守両面で存在感を放った。

■酒井宏樹(浦和レッズ)=★★★★

 南アフリカが前に圧力をかけてこなかったこともあるが、終始安定した守備で右サイドをほぼ使わせず、無失点勝利に貢献した。攻撃時は高い位置に進出するも、この試合では堂安との連係で崩すシーンは思うように作れなかった。

<GK>
■谷 晃生(湘南ベルマーレ)=★★★★★

 日本がゲームを支配し、南アフリカにほとんどシュートを打たれない展開のなかで、GKもビルドアップのために高いポジションを取ってボール回しに参加。そのなかで相手のCKの場面ではしっかりとパンチングし、先制した後の後半32分に相手FWルーサー・シンに打たれたシュートも落ち着いてセーブした。自国開催の五輪初戦という重圧のかかる一戦で、経験値がそこまでない若いGKが冷静にプレーし続け、失点ゼロに抑えたことは高く評価したい。

金田喜稔

かねだ・のぶとし/1958年生まれ、広島県出身。現役時代は天才ドリブラーとして知られ、中央大学在籍時の77年6月の韓国戦で日本代表にデビューし初ゴールも記録。「19歳119日」で決めたこのゴールは、今も国際Aマッチでの歴代最年少得点として破られていない。日産自動車(現・横浜FM)の黄金期を支え、91年に現役を引退。Jリーグ開幕以降は解説者として活躍。玄人好みの技術論に定評がある。

今、あなたにオススメ

トレンド

ランキング