久保“5つ星”、「ミスだらけ」と低評価の選手は? 南アフリカ戦出場15人を金田喜稔が採点
東京五輪の初戦で1-0勝利、久保の「芸術的」トラップからの一撃が「チームを救った」
U-24日本代表は22日、東京五輪グループリーグ初戦で南アフリカと対戦し、1-0と勝利した。序盤から主導権を握るも、守りを固める南アフリカを攻めあぐね、0-0のまま終盤へ。焦りが出始めたなか、MF久保建英(レアル・マドリード)がチームを救う。後半26分にペナルティーエリア右で左サイドからのパスを受けると、カットインから素早く左足を一閃。ボールは南アフリカのDFスブシソ・マビリソとDFレポ・マレペの間を切り裂き、左ポストをかすめてゴールネットを揺らした。
53年ぶりの五輪メダル獲得へ向けて、重要な大会初戦で白星を手にした日本の戦いぶりを識者はどのように見たのか。「天才ドリブラー」として1970年代から80年代にかけて活躍し、解説者として長年にわたって日本代表を追い続ける金田喜稔氏が、この試合に出場した15選手を5段階(5つ星が最高、1つ星が最低)で採点した。相手に新型コロナウイルス陽性者が出たため直前まで開催が不透明、自国開催の五輪、そしてメキシコ、フランスとの対戦を前に初戦の勝利が必須など様々な重圧があったなかで、「何よりも勝ち点3を取れたのが大きい」と評価。久保のゴールを「スーパー」と称えて5つ星を与えた一方、「ミスだらけ」だったと“10番”MF堂安律には2つ星の低評価で、次戦以降の奮起を促した。
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◇ ◇ ◇
<FW>
■林 大地(サガン鳥栖/→後半27分OUT)=★★★
当初の18人枠から外れながら登録メンバーが4人増えたことでチャンスを得て、アピールを続けているのは素晴らしい。上田の負傷もあったなかでスタメンを勝ち取り、前線で相手DFを背負いながら足元に収め、2列目の選手を生かした。チームにとって貴重な存在であることは証明したが、ストライカーとしてゴールという結果を残せなかったのはマイナス。オフサイドの判定もあったものの、チャンスはあっただけに決めてほしかった。
<MF>
■三好康児(アントワープ/→後半15分OUT)=★★★
三好自身のパフォーマンスは決して悪くなく、チームの一員として役割を全うしたが、タイプ的に中へ絞ってプレーするなかで守備に人数をかけてきた相手にやや苦戦。前半33分に相手のパスミスから得た決定機は決めてほしかったが、ゴールへ向かう積極性は見せていた。
金田喜稔
かねだ・のぶとし/1958年生まれ、広島県出身。現役時代は天才ドリブラーとして知られ、中央大学在籍時の77年6月の韓国戦で日本代表にデビューし初ゴールも記録。「19歳119日」で決めたこのゴールは、今も国際Aマッチでの歴代最年少得点として破られていない。日産自動車(現・横浜FM)の黄金期を支え、91年に現役を引退。Jリーグ開幕以降は解説者として活躍。玄人好みの技術論に定評がある。