伊代表監督、準決勝スペイン戦の“過剰報道”を否定 「決勝戦の先行開催ではない」

イタリア代表のロベルト・マンチーニ監督【写真:AP】
イタリア代表のロベルト・マンチーニ監督【写真:AP】

マンチーニ監督は前日会見で「イタリアを表現しなければならない」と決意

 イタリア代表のロベルト・マンチーニ監督は、現地時間6日の欧州選手権(EURO)準決勝スペイン戦を前に、“事実上の決勝戦”と盛り上がるメディアに釘を刺した。衛星放送局「スカイ・スポーツ」やイタリアのサッカー専門メディア「カルチョメルカート・コム」が、前日会見の様子を報じている。

 イタリアはここまで予選を10戦全勝、グループステージ3連勝、16強でオーストリアを延長戦の末に撃破し、8強ではベルギーを下した。2018年にロシア・ワールドカップ(W杯)への出場権を逃す大失態を演じたが、マンチーニ監督体制となって以降は世代交代も進めながら快進撃。今では国際Aマッチ32戦無敗、13連勝中という状況にある。

 その準決勝の相手が、2012年のEURO決勝で0-4の大敗を喫した“宿敵”スペインだけに、イタリアメディアでは「決勝戦の先行開催」という、日本的な表現をすれば「事実上の決勝戦」という盛り上がりを見せた。しかし、マンチーニ監督は前日会見でスペインへの敬意を払いつつも、その考えを否定して釘を刺している。

「スペインにはグラウンダーでタッチ数多くプレーするDNAがある。その点では彼らが進んでいるが、二つの良いチームだ。興味深い試合になるだろうね。準決勝までくれば難しい相手が待っているのは予想できた。決勝戦の先行開催ではない。逆の山で勝ち上がっているイングランドは5戦全勝で無失点であり、デンマークもここに残るに値する試合をしてきた。彼らはスペインであり、私たちはイタリアを表現しなければいけない」

 マンチーニ監督はこう話し、スペインに勝てば優勝というムードに包まれるメディアを牽制。そして、「彼らは20年間サッカー界を支配してきた。今も変わらない」と話したうえで、「どっちが勝利するか? 五分五分だろう」と話した。

 日程上、こちらの勝者が決勝戦までインターバルを1日多く取れるという点で多少の優位性がある。過去には守備と攻撃の象徴と言えるような対戦だったが、今やイタリアも様変わりしている。マンチーニ監督の話す通り「興味深い試合」になるのは間違いなさそうだ。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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